“鞍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くら93.9%
ぐら3.1%
あん1.5%
くらつくり0.8%
クラ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初更しよかういたるや、めるつまなよやかにきて、粉黛ふんたい盛粧せいしやう都雅とがきはめ、女婢こしもとをしてくだん駿馬しゆんめ引出ひきいださせ、くらきて階前かいぜんより飜然ひらりる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
島野は一目見て驚いて呆れた。しっくりと西洋ぐら置いたるに胸を張ってまたがったのは、美髯びぜん広額の君ではなく、一個白面の美少年。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
威風堂々としてあんつて顧眄こべんするの勇を示す、三十余年以前は西国の一匹夫いちひつぷ、今は国家の元老として九重こゝのへ雲深きあたりにも、信任浅からぬ侯爵何某なにがしの将軍なりとか
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
この尊像は、司馬くらつくりおびと、止利仏師をして造らしめたのである。〕
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
資人トネリの一人が、とつとゝ追ひついて来たと思ふと、主人のクラに顔をおしつける様にして、新しい耳を聞かした。今行きすがうた知り人の口から、聞いたばかりの噂である。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)