“ぼせき”の漢字の書き方と例文
語句割合
墓石100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もつとも昔は樹木じゆもくも茂り、一口に墓地と云ふよりも卵塔場らんたふばと云ふ気のしたものだつた。が、今は墓石ぼせき勿論もちろん、墓をめぐつた鉄柵てつさくにも凄まじい火のあとは残つてゐる。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
佐々木は建久のむかしこの磯部に城を構えて、今も停車場の南に城山の古蹟を残している位であるから、苔のあお墓石ぼせきは五輪塔のような形式でほとんど完全に保存されている。
磯部の若葉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
仏法僧鳥ぶつぽふそうを聞かうともせず、宝物はうもつも見ず、大門の砂のところからのびあがつて、奥深い幾重の山のはるか向うに淡路島あはぢしまよこたふのも見ようともせず、あの大名の墓石ぼせきのごたごたした処を通り
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)