“破家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あばらや75.0%
やぶれや25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとひ軒端がくづれて、朽ち腐つた藁屋根わらやねにむつくりと青苔あをごけが生えて居るやうな破家あばらやなりとも、親から子に伝へ子から孫に伝へる自分の家を持つて居た。
その濁流の中を泳いで行くめあては、今しも中流を流れ行く一軒の破家あばらやの屋根のあたりであるらしく見えます。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかし近寄ってゆくにしたがって、その宮殿は破家やぶれやとなってくる。破損してるその切妻は見るにたえない。なんともいえぬいやしいみすぼらしいふうが、その堂々たる正面をけがしている。
死刑囚最後の日 (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
繰返くりかへすやうだが、それが二日ふつかで、三日みつかひるすぎ、大雨おほあめよわてて、まだ不安ふあんながら、破家やぶれや引返ひきかへしてから、うす味噌汁みそしる蘇生よみがへるやうなあぢおぼえたばかりで、くわんづめの海苔のり梅干うめぼしのほかなんにもない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)