“ほら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホラ
語句割合
法螺58.2%
洞34.1%
洞窟1.2%
保良0.8%
空洞0.8%
螺0.8%
樹洞0.4%
保螺0.4%
嘘0.4%
妊0.4%
岫0.4%
彫刻0.4%
掘0.4%
法蝶0.4%
洞喝0.4%
洞穴0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてどこにか、落城の折の、法螺(ほら)の音を聞くような、悲痛の思いが人の腸(はらわた)を断つ……山形の臥竜軒派では、これをこう吹いて……
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一行のいる処は八畳敷ほどの処であるが、その横に一間四方ほどの洞(ほら)があって、そこから先きは何丁あるか判らないほど深いらしい。
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
驚きに打たれた若侍は、しばらくは茫然(ぼうぜん)と立っていたが、やがてあたかも夢遊病者のように「洞窟(ほら)の国」を彷徨(さまよ)い出した。と、巨巌の前へ出た。何気なく見ると鉄の扉(と)が、巌の一所に箝(は)められてある。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
飛騨(ひだ)のくに保良(ほら)郡吹矢(ふきや)村に(いま郡名村名ともに廃絶しているのは残念である)
支那でいわゆる冬瓜蛇はこの族のものかと惟(おも)うが日本では一向見ぬ。『西遊記』一に、肥後五日町の古い榎(えのき)の空洞(ほら)に、長(たけ)三尺余周(めぐ)り二、三尺の白蛇住む。その形犬の足なきかまた芋虫に酷(よく)似たり。
次にこれも仮面(めん)にて猿田彦に扮たるもの一人、麻にて作りたる幌帽(ほろばうし)やうの物を冠(かむ)り、手杵(てきね)のさきを赤くなして男根(なんこん)に表示(かたどり)たるをかたぐ。三ばんに法服(はふふく)を美々(びゝ)しくかざりたる山伏螺(ほら)をふく。
ヒラセウムとは、岩狸(ハイラックス)が尿所へする尿の水分が、蒸発した残りのねばねばした粘液で、カークはこのヒラセウムのある樹洞(ほら)のまえに、陥穽(わな)を仕掛けようとしたのであった。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それが、なん歳ぐらいのものか藪の密生で分りませんが、とにかく、ぴしぴし枝を折りながら樹洞(ほら)のほうへやってくる。やがて、えらい音がしてどっと土煙があがりました。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
落城の時でなければ吹いてはならぬ保螺(ほら)貝の曲に異常な誘惑を感じて、山中に分け入って吹き試みたために、永の暇になるという筋であったが、その落城の譜に限りなき魅力を感ずる
探偵小説と音楽 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
しかし不思議なことに、彼の言葉には、何やら頼りないところがあって、今にも自分自身に向って、『ちぇっ、嘘(ほら)をふいてらあ、それも大嘘(おおぼら)をさ!』
「何か、子供につける、よい名はないか。又、妊(ほら)んだらしいぞ。死ぬと、すぐ代りが出来るで、案じることはない。あはははは」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
靜かに岫(ほら)に歸る見て
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
戸外(そと)に向かって窓がある。その窓縁にも昆虫の図が、非常に手際よく彫刻(ほら)れてある。窓を通して眺められるのは、前庭に咲いている花壇の花で、仄(ほの)かな芳香が馨(にお)って来る。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
掘(ほら)ざれば家の用路(ろ)を塞(ふさ)ぎ人家(じんか)を埋(うづめ)て人の出(いづ)べき処(ところ)もなく、力強(ちからつよき)家も幾万斤(いくまんきん)の雪の重量(おもさ)に推砕(おしくだかれ)んをおそるゝゆゑ、家として雪を掘(ほら)ざるはなし。
「自分では目録だと言つてゐましたが、少しは法蝶(ほら)があつたにしても劍術は自慢でしたよ」
で、例(いつも)の調子で現今政海の模様を滔々と説いて今にも内閣が代れば自分達が大臣になるやうな洞喝(ほら)を盛んに吹立てた。なにしろ大洞福弥の洞喝と来たら名代のものだから子。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
と夜陰に、一つ洞穴(ほら)を抜けるような乾(から)びた声の大音で
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)