“彫刻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほりもの25.0%
ちょうこく23.1%
ほり21.2%
てうこく17.3%
きざ5.8%
ちようこく1.9%
1.9%
ほら1.9%
ほりつ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まづ四隅よすみの柱と横の桟とは黄金きんで作り、彫刻ほりものをして、紅宝石、碧玉へきぎよく、紫水晶などをはめそれに細い銀の格子が出来てをりました。
孝行鶉の話 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
「しごとをするといって、こいつは、いったい、どんなしごとをするんだろう。のんきらしく、彫刻ちょうこくでもはじめるつもりだろうか?」
魔法人形 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
木で作った粗末な雉笛きじぶえか、土で作った人形ぐらいのもので、彫刻ほりのある立派な銀笛など、呉れそうにもないのでございます。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
高さ二尺ばかりなる自然石じねんせきかくにしてうつくしき石塔一ツ流れきたる、まこと彫刻てうこくせるごとくにて天然てんねんの物なり。
岩は昔ながらの形に畳み上げられてあり、苔も昔ながらの色にむしており、南無妙法蓮華経と彫刻きざまれてある碑も、昔ながらの位置に立っていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そのぎに彫刻ちようこくといふものはなんであるかといふに、これは埴輪はにわ人形にんぎよう動物どうぶつぞうまたは石人せきじん石馬せきばなどがそれであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それは廊下への出入口で、その扉にも昆虫の図が、彫刻られてあることはいうまでもない。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
戸外そとに向かって窓がある。その窓縁にも昆虫の図が、非常に手際よく彫刻ほられてある。窓を通して眺められるのは、前庭に咲いている花壇の花で、ほのかな芳香がにおって来る。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして、唇の色が黒い。気が着くと、ものを云う時も、やつ薄笑うすわらいをする時も、さながら彫刻ほりつけたもののようでじっとしたッきり、口も頬もビクとも動かぬ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)