“さざえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
栄螺79.6%
蠑螺13.0%
榮螺3.7%
3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
穴を覗いて行くと、よく海胆うにが一つか二つ紺紫色の姿を見せていることがある。そして稀れには栄螺さざえが同居していることもある。
真夏の日本海 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
また小あきんどが露店をならべて蠑螺さざえの壺焼や、はじけ豆や、蜜柑水や、季節になれば唐もろこし、焼栗、椎の実などもうる。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
榮螺さざえを入れた網袋をさげた女の人を見ない風して、狹い橋を避けるやうにして二三歩すゝむと、旦那さんらしい人にぢつと見られて私は顏を伏せたが、がつしりした體格であること
滑川畔にて (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
水野は、これだけはご免だとまじめで言う、いよいよ他の者はこいつおもしろいと迫る、例の酒癖がついに、本性ほんしょうを現わしてさざえのようなやつを突きつけながら、罰杯の代にこれだと叫んだ。
遺言 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)