“じょうろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上﨟65.2%
上臈16.7%
城楼15.2%
女﨟1.5%
上郎1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから元より、和歌の道とか、香を聴き分ける事とか、そういう上﨟じょうろうたちの風雅みやびも知らねば、難しいふみむ知識も持たなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
五百は姉小路あねこうじという奥女中の部屋子へやこであったという。姉小路というからには、上臈じょうろうであっただろう。しからば長局ながつぼねの南一のかわに、五百はいたはずである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
真中に支那風の城門(勿論輪郭ばかり)を力ある線にて真直に画いて城楼じょうろうの棟には鳥が一羽とまつて居る。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「まあ、そうですか、いうのもお可哀相。あの方、それは、おくらしに賃仕事をなすったでしょう。けれど、もと、千五百石のおやしき女﨟じょうろうさん。」
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いま辻町は、蒼然そうぜんとして苔蒸こけむした一基の石碑を片手で抱いて——いや、抱くなどというのははばかろう——霜より冷くっても、千五百石の女﨟じょうろうの、石のむくろともいうべきものに手を添えているのである。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
田中郭雲君は、その時代の弟子で、横浜の実業家上郎じょうろう清助氏の世話で来た人です。