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蒼然
読み方 | 割合 |
そうぜん | 86.8% |
さうぜん | 7.9% |
あをざめ | 2.6% |
まっさお | 2.6% |
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鍋町の
風月の二階に、すでにそのころから
喫茶室があって、片すみには古色
蒼然たるボコボコのピアノが一台すえてあった。
其の
席に
配つた、
座蒲團一つ
一つの
卓の
上に、
古色やゝ
蒼然たらむと
欲する
一錢銅貨がコツンと
一個。
座にひらきを
置いて、
又コツンと
一個、
會員の
數だけ
載せてある。
落し
顏色蒼然て居ける處へ又七は
立出何故其樣に
鬱ぎ居るや
心地にても
惡きかと
問ひけるに長助は
有りの
儘に
譯を話し涙を
流しけるを又七は
憫然に思ひ
我等其金を
それが貴方、着物も顔も手足も、
稲光を浴びたように、
蒼然で
判然と見えました。