“蒼然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうぜん86.8%
さうぜん7.9%
あをざめ2.6%
まっさお2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鍋町なべちょう風月ふうげつの二階に、すでにそのころから喫茶室きっさしつがあって、片すみには古色蒼然そうぜんたるボコボコのピアノが一台すえてあった。
銀座アルプス (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
せきくばつた、座蒲團ざぶとんひとひとつのたくうへに、古色こしよくやゝ蒼然さうぜんたらむとほつする一錢銅貨いつせんどうくわがコツンと一個いつこにひらきをいて、またコツンと一個いつこ會員くわいゐんすうだけせてある。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おと顏色がんしよく蒼然あをざめて居ける處へ又七は立出たちいで何故なにゆゑ其樣にふさぎ居るや心地こゝちにてもあしきかとひけるに長助はりのまゝわけを話し涙をながしけるを又七は憫然ふびんに思ひ我等われら其金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それが貴方、着物も顔も手足も、稲光いなびかりを浴びたように、蒼然まっさお判然はっきりと見えました。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)