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蒼然
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さうぜん
ふりがな文庫
“
蒼然
(
さうぜん
)” の例文
其
(
そ
)
の
席
(
せき
)
に
配
(
くば
)
つた、
座蒲團
(
ざぶとん
)
一
(
ひと
)
つ
一
(
ひと
)
つの
卓
(
たく
)
の
上
(
うへ
)
に、
古色
(
こしよく
)
やゝ
蒼然
(
さうぜん
)
たらむと
欲
(
ほつ
)
する
一錢銅貨
(
いつせんどうくわ
)
がコツンと
一個
(
いつこ
)
。
座
(
ざ
)
にひらきを
置
(
お
)
いて、
又
(
また
)
コツンと
一個
(
いつこ
)
、
會員
(
くわいゐん
)
の
數
(
すう
)
だけ
載
(
の
)
せてある。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蓮華寺の山門に
近
(
ちかづ
)
いた頃は、灰色の雲が低く垂下つて来て、
復
(
ま
)
た雪になるらしい空模様であつた。
蒼然
(
さうぜん
)
とした暮色は、たゞさへ暗い丑松の心に、一層の寂しさ味気なさを添へる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
かの
蒼然
(
さうぜん
)
たる
水靄
(
すゐあい
)
と、かの万点の紅燈と、而してかの
隊々
(
たいたい
)
相
銜
(
ふく
)
んで、尽くる所を知らざる
画舫
(
ぐわぼう
)
の列と——
嗚呼
(
ああ
)
、予は終生その夜、その
半空
(
はんくう
)
に仰ぎたる煙火の明滅を記憶すると共に、右に
大妓
(
たいぎ
)
を擁し
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“蒼然”の意味
《名詞》
青々としているさま。
薄暗いさま。
古びているさま。
(出典:Wiktionary)
蒼
漢検準1級
部首:⾋
13画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“蒼然”で始まる語句
蒼然色