“半空”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかぞら45.5%
はんくう45.5%
なかそら9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は二階に上がって、隅の方にあった、主のない座布団ざぶとんを占領した。戸はことごとく明け放ってある。国技館の電燈がまばゆいように半空なかぞらかがやいている。
余興 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
あざやかなべに滴々てきてきが、いつの雨に流されてか、半分けた花の海はかすみのなかにはてしなく広がって、見上げる半空はんくうには崢嶸そうこうたる一ぽう半腹はんぷくからほのかに春の雲を吐いている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
半空なかそらより一文字に垂下すいかして、岌々きゆうきゆうたるそのいきほひほとんながむるまなことまらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)