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半空
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なかぞら
ふりがな文庫
“
半空
(
なかぞら
)” の例文
私は二階に上がって、隅の方にあった、主のない
座布団
(
ざぶとん
)
を占領した。戸は
悉
(
ことごと
)
く明け放ってある。国技館の電燈がまばゆいように
半空
(
なかぞら
)
に
赫
(
かがや
)
いている。
余興
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
屋根の上の空は鉛色に重く垂下って、星も見えず、表通のネオンサインに
半空
(
なかぞら
)
までも薄赤く染められているのが、蒸暑い夜を一層蒸暑くしている。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
凄じい音と共に、一なだれの
煙焔
(
えんえん
)
が
半空
(
なかぞら
)
に
迸
(
ほとばし
)
つたと思ふ間もなく、「ろおれんぞ」の姿ははたと見えずなつて、跡には唯火の柱が、珊瑚の如くそば立つたばかりでござる。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いや、それよりもめらめらと舌を吐いて
袖格子
(
そでがうし
)
に搦みながら、
半空
(
なかぞら
)
までも立ち昇る烈々とした炎の色はまるで日輪が地に落ちて、天火が迸つたやうだとでも申しませうか。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いや、それよりもめらめらと舌を吐いて
袖格子
(
そでがうし
)
に
搦
(
から
)
みながら、
半空
(
なかぞら
)
までも立ち昇る烈々とした炎の色は、まるで日輪が地に落ちて、
天火
(
てんくわ
)
が
迸
(
ほとばし
)
つたやうだとでも申しませうか。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
半
常用漢字
小2
部首:⼗
5画
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“半”で始まる語句
半
半分
半刻
半纏
半襟
半纒
半身
半年
半切
半歳