“なかぞら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中空83.5%
中天6.3%
半空6.3%
虚空2.5%
天半1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、離れたと思うと落ちもせずに、不思議にも昼間の中空なかぞらへ、まるであやつり人形のように、ちゃんと立止ったではありませんか?
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
日はそのさやけき矢をもてはや中天なかぞらより磨羯を逐ひ、晝を四方に射下いくだせり 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
屋根の上の空は鉛色に重く垂下って、星も見えず、表通のネオンサインに半空なかぞらまでも薄赤く染められているのが、蒸暑い夜を一層蒸暑くしている。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
紫玉はうやうやしくたび虚空なかぞらを拝した。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いかづち夕に天半なかぞらを過ぐ、烏帽子、国見の山脈に谷谺こだまをかへせしその響は漸く遠ざかれり、牧島湾頭やがて面より霽れたれども
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)