“ちゅうくう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中空80.0%
宙空20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中空ちゅうくうの三日月、両側の家々、家々の窓の薔薇ばらの花を映した一すじの水路の水の光り、——それは皆前に見た通りである。が、あの愛くるしい少女だけはどうしたのか今度は顔を出さない。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
壮観そうかんとは、このことであろう。中空ちゅうくうにかかる雪の爆布は、だんだんと近づいてきた。こっちからは、車体はすこしも見えない。見えるのは、ただ雪と煙りとだけであった。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
会津の枯木山の方から流れ出て、男鹿へ注ぐ湯西川は、相貌そうぼう甚だ複雑である。激湍げきたん岩をんで、白泡宙空ちゅうくうに散るさま、ほんとうに夏なお寒い。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)