“おおぞら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大空90.3%
蒼穹2.2%
虚空2.2%
2.2%
大穹1.1%
大虚空1.1%
蒼天1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この匂は藍色あいいろ大空おおぞらと、薔薇色ばらいろの土とをて、暑き夏の造りかもせしものなれば、うつくしき果実の肉のうちには、明け行く大空の色こそ含まれたれ。
いかにも、湖は晃々きらきらと見える。が、水が蒼穹おおぞらに高い処に光っている。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小夜さよ更けぬ。町てぬ。どことしもなく虚空おおぞらに笛の聞えた時、恩地喜多八はただ一人、湊屋の軒の蔭に、姿あおく、影を濃く立って謡うと、月が棟高くひさしを照らして、かれおもてに、扇のような光を投げた。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、山々の緑が迫って、むくむくとある輪廓りんかくは、おおぞらとのくぎりあおく、どこともなく嵐気らんきが迫って、かすかな谷川のながれの響きに、火の雲の炎の脈も、淡く紫に彩られる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
来る年々の夏は、なるほど暑いものではあったが、しかし紺碧こんぺき大穹おおぞらと、純白な雲の峰と、身軽な生活とから、私の好きな気候であった筈なのだが——。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
立てば頭がつかえる、横になっても、足を楽々延ばせない、万里見透しの大虚空おおぞらの中で、こんな見すぼらしい小舎を作って、人間はその中に囚われていなければならない、戸外には夜に入ると
奥常念岳の絶巓に立つ記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
蒼天おおぞらまるい、まん円い
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)