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大空
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おおぞら
ふりがな文庫
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大空
(
おおぞら
)” の例文
そして、
大空
(
おおぞら
)
からもれる
春
(
はる
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
受
(
う
)
けていましたが、いつまでもひとところに、いっしょにいられる
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
ではなかったのです。
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この匂は
藍色
(
あいいろ
)
の
大空
(
おおぞら
)
と、
薔薇色
(
ばらいろ
)
の土とを
以
(
も
)
て、暑き夏の造り
醸
(
かも
)
せしものなれば、うつくしき果実の肉の
中
(
うち
)
には、明け行く大空の色こそ含まれたれ。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
丁々坊は熊手をあつかい、
巫女
(
みこ
)
は手綱を
捌
(
さば
)
きつつ——
大空
(
おおぞら
)
に、
笙
(
しょう
)
、
篳篥
(
ひちりき
)
、
幽
(
ゆう
)
なる
楽
(
がく
)
。
奥殿
(
おくでん
)
に再び雪ふる。まきおろして
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
時
(
とき
)
もうそろそろ
白
(
しら
)
みかかってきた
大空
(
おおぞら
)
の上を、ほととぎすが
二声
(
ふたこえ
)
三声
(
みこえ
)
鳴
(
な
)
いて
通
(
とお
)
って行きました。
大臣
(
だいじん
)
が
聞
(
き
)
いて
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それ
等
(
ら
)
が
大
(
おお
)
きな
群
(
むれ
)
を
作
(
つく
)
って、
大空
(
おおぞら
)
狭
(
せま
)
しと
乱
(
みだ
)
れ
飛
(
と
)
ぶところは、とても
地上
(
ちじょう
)
では
見
(
み
)
られぬ
光景
(
ありさま
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
ほかの人が
親切
(
しんせつ
)
にしてくれなかったからといって、
泣
(
な
)
きたくなった時のもある。天気がよくて、いつも親切に
笑
(
わら
)
いかけて下さる
神様
(
かみさま
)
のような
大空
(
おおぞら
)
が見えるからといって、楽しくなった時のもある。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そして、まるい
大空
(
おおぞら
)
の
一角
(
いっかく
)
を、
三角形
(
さんかくけい
)
にくぎっていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
大空
(
おおぞら
)
高
(
たか
)
く
飛
(
と
)
ぶハヤブサワケの王のお羽織の料です。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
すがすがしい
天気
(
てんき
)
で、
青々
(
あおあお
)
と
大空
(
おおぞら
)
は
晴
(
は
)
れていましたが、その
奥底
(
おくそこ
)
に、
光
(
ひか
)
った
冷
(
つめ
)
たい
目
(
め
)
がじっと
地上
(
ちじょう
)
をのぞいているような
日
(
ひ
)
でした。
冬のちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山姥
(
やまうば
)
は
半分
(
はんぶん
)
縄
(
なわ
)
をつかんだまま、
高
(
たか
)
い
大空
(
おおぞら
)
からまっさかさまに、ちょうど大きなそば
畑
(
ばたけ
)
の
真
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
に
落
(
お
)
ちました。
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
取り留めのなさは、ちぎれ雲が
大空
(
おおぞら
)
から影を落としたか、と視められ、ぬぺりとして、ふうわり軽い。
海の使者
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この身の
終
(
おわり
)
を覚悟して
見上
(
みあぐ
)
る苦悩の
大空
(
おおぞら
)
。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
たけおは、ぼんやりと
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
って、あちらの
高
(
たか
)
い
木
(
き
)
の
若葉
(
わかば
)
が、
大空
(
おおぞら
)
にけむっているのを、
心
(
こころ
)
から、
美
(
うつく
)
しいと
思
(
おも
)
って、ながめていました。
花かごとたいこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
するとすぐ、ぼそぼそという
音
(
おと
)
がして、
高
(
たか
)
い
大空
(
おおぞら
)
の上から、
長
(
なが
)
い
長
(
なが
)
い
腐
(
くさ
)
れ
縄
(
なわ
)
がぶら
下
(
さ
)
がってきました。
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
大空
(
おおぞら
)
に
我名
(
わがな
)
をしるし
留
(
とど
)
めむものと
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
大空
(
おおぞら
)
をあおげば、
星
(
ほし
)
が
毎夜
(
まいよ
)
のごとく
笑
(
わら
)
ったり、
目
(
め
)
で
話
(
はなし
)
をしたりしますけれど、
山
(
やま
)
はもっと
身近
(
みぢか
)
に、
友
(
とも
)
だちを
持
(
も
)
ちたかったのでした。
うずめられた鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
困
(
こま
)
りきってしまって、
二人
(
ふたり
)
は
大空
(
おおぞら
)
を
見上
(
みあ
)
げながら、ありったけの
悲
(
かな
)
しい
声
(
こえ
)
をふりしぼって
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
大空
(
おおぞら
)
を
自由
(
じゆう
)
に
飛
(
と
)
ぶことをあこがれているけれど、だれも、それらの
鳥
(
とり
)
のために
考
(
かんが
)
えるものがないばかりか、その
鳴
(
な
)
く
声
(
こえ
)
を
楽
(
たの
)
しんでいる。
自由
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れた
大空
(
おおぞら
)
の上に、ぽつん、ぽつんと、白い
点々
(
てんてん
)
のように
見
(
み
)
えていた、
仲間
(
なかま
)
の
少女
(
おとめ
)
たちの
姿
(
すがた
)
も、いつの
間
(
ま
)
にか、その
点々
(
てんてん
)
すら
見
(
み
)
えないほどの
遠
(
とお
)
くにへだたって、
間
(
あいだ
)
には
春
(
はる
)
の
霞
(
かすみ
)
が
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
また
光
(
ひか
)
った! そのたび
大空
(
おおぞら
)
が、
燃
(
も
)
えるように
青白
(
あおじろ
)
いほのおでいろどられて、
明
(
あか
)
るく
家屋
(
かおく
)
も、
木立
(
こだち
)
も、
大地
(
だいち
)
から
浮
(
う
)
き
上
(
あ
)
がって
見
(
み
)
られた。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三
年前
(
ねんまえ
)
に
湖
(
みずうみ
)
のそばで
少女
(
おとめ
)
がしたように、
足
(
あし
)
ずりをしてくやしがりましたが、かわいらしい白い
鳥
(
とり
)
の
姿
(
すがた
)
は、
果
(
は
)
てしれない
大空
(
おおぞら
)
のどこかにかくれてしまって、
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
の
間
(
あいだ
)
には、いくえにもいくえにも
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「さあ、ふたりとも、これでいいだろう。」と、
太陽
(
たいよう
)
はいって、また、
昔
(
むかし
)
のごとく、まじめな
顔
(
かお
)
つきに
返
(
かえ
)
って、
大空
(
おおぞら
)
で
輝
(
かがや
)
きました。
すみれとうぐいすの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あっ、
渡
(
わた
)
り
鳥
(
どり
)
が!」と、
小田
(
おだ
)
が、
大空
(
おおぞら
)
を
指
(
さ
)
しました。はるかに、
空
(
そら
)
をたがいにいたわりながら、
遠
(
とお
)
く
旅
(
たび
)
をする
鳥
(
とり
)
の
影
(
かげ
)
が
見
(
み
)
られました。
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「なぜ、お
母
(
かあ
)
さん、
私
(
わたし
)
たちも、
人間
(
にんげん
)
の
手
(
て
)
のとどかない、
大空
(
おおぞら
)
高
(
たか
)
く
舞
(
ま
)
い
上
(
あ
)
がって
鳴
(
な
)
かないのです?」と、
子供
(
こども
)
たちが、たずねると
平原の木と鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青
(
あお
)
い、
青
(
あお
)
い、
奥底
(
おくそこ
)
から、一つ、一つ
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
が
輝
(
かがや
)
きはじめて、いつのまにか
大空
(
おおぞら
)
は、まいたように
星
(
ほし
)
がいっぱいになったのです。
星と柱を数えたら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まりさん、
私
(
わたし
)
は、
夜
(
よる
)
になると、こういうように
月
(
つき
)
を
乗
(
の
)
せて、
大空
(
おおぞら
)
を
歩
(
ある
)
くのです。しかし
月
(
つき
)
は、
夜
(
よる
)
でなければ、やってきません。
あるまりの一生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もくら、もくらと、
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
が、
大空
(
おおぞら
)
に
頭
(
あたま
)
をならべる
季節
(
きせつ
)
となりました。
遠
(
とお
)
くつづく
道
(
みち
)
も、りょうがわの
町
(
まち
)
も、まぶしい
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
をあびています。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「やあ、きれいだな。」と、
年
(
とし
)
ちゃんは、
水
(
みず
)
たまりのところに
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まって、
大空
(
おおぞら
)
の
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
が
下
(
した
)
の
水
(
みず
)
の
面
(
おもて
)
に
映
(
うつ
)
っているのをのぞいていました。
風船虫
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
方
(
ほう
)
は
波
(
なみ
)
が
穏
(
おだ
)
やかで、
太陽
(
たいよう
)
が
静
(
しず
)
かに
大空
(
おおぞら
)
に
燃
(
も
)
えていました。
空
(
そら
)
は、
青
(
あお
)
く、
青
(
あお
)
く
晴
(
は
)
れて、
海鳥
(
うみどり
)
が
飛
(
と
)
んでいるのも
見
(
み
)
えました。
薬売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
珍
(
めずら
)
しく、
空
(
そら
)
の
晴
(
は
)
れた
日
(
ひ
)
でありました。
山
(
やま
)
の
頂
(
いただき
)
から
高原
(
こうげん
)
にかけて、
澄
(
す
)
みわたった
大空
(
おおぞら
)
の
色
(
いろ
)
は、
青
(
あお
)
く、
青
(
あお
)
く、
見
(
み
)
られたのです。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
またりっぱな
建物
(
たてもの
)
も
見
(
み
)
られました。そして、あちらには、
煙突
(
えんとつ
)
から
黒
(
くろ
)
い
煙
(
けむり
)
が
上
(
あ
)
がって、その
煙
(
けむり
)
は
雲切
(
くもぎ
)
れのした
大空
(
おおぞら
)
を
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
へとなびいていました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
月
(
つき
)
が
大空
(
おおぞら
)
に
上
(
あ
)
がり、その
下
(
した
)
を
流
(
なが
)
れている
川
(
かわ
)
の
水
(
みず
)
が、
一筋
(
ひとすじ
)
の
銀
(
ぎん
)
の
棒
(
ぼう
)
を
置
(
お
)
いたように、
白
(
しろ
)
く
光
(
ひか
)
って
見
(
み
)
えたのでした。
びんの中の世界
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青年
(
せいねん
)
は、
不思議
(
ふしぎ
)
なものを
見
(
み
)
たものだ。なぜなら、そのぴかぴかする
光
(
ひかり
)
は、
大空
(
おおぞら
)
をはるかに
飛
(
と
)
んでいった
鳥
(
とり
)
の
光
(
ひかり
)
に、よく
似
(
に
)
ていると
思
(
おも
)
ったからでした。
三つのかぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、はげしい
風
(
かぜ
)
の
襲
(
おそ
)
うたびに、それらの
葉
(
は
)
たちは、ちょうど
火
(
ひ
)
の
子
(
こ
)
のように、
大空
(
おおぞら
)
に
飛
(
と
)
び
上
(
あ
)
がり、あてもなく
野原
(
のはら
)
の
方
(
ほう
)
へと
駆
(
か
)
けてゆくのでした。
町の天使
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
よく
晴
(
は
)
れた、
青
(
あお
)
い
青
(
あお
)
い
大空
(
おおぞら
)
には、ぽかりと、一つ
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
が、
浮
(
う
)
かんでいました。
雲
(
くも
)
も、
下
(
した
)
のこのようすをながめて、うらやましがっているようでした。
托児所のある村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
村
(
むら
)
の
子供
(
こども
)
たちは、そのさえずる
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
いて、
自由
(
じゆう
)
に、
大空
(
おおぞら
)
を
飛
(
と
)
んでいける
鳥
(
とり
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
をうらやんだのであります。
高い木とからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
雲
(
くも
)
は、おそらく
大空
(
おおぞら
)
の
年
(
とし
)
若
(
わか
)
い
女王
(
じょおう
)
でありましたでしょう。ゆうゆうと
空
(
そら
)
を
漂
(
ただよ
)
って、この
山
(
やま
)
を
過
(
す
)
ぎるのでした。
山の上の木と雲の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なるほど、
猟師
(
りょうし
)
は
脊
(
せ
)
に
大
(
おお
)
きな
灰色
(
はいいろ
)
をしたわしを
負
(
お
)
っていました。
青年
(
せいねん
)
は、
毎日
(
まいにち
)
のように
大空
(
おおぞら
)
を
高
(
たか
)
く
飛
(
と
)
んでいった
鳥
(
とり
)
は、このわしであったかと
思
(
おも
)
いました。
三つのかぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
日
(
ひ
)
のこと、まだ
太陽
(
たいよう
)
が
出
(
で
)
ない
前
(
まえ
)
でありました。
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
に
翼
(
つばさ
)
の
音
(
おと
)
が
聞
(
き
)
こえたかと
思
(
おも
)
うと、
美
(
うつく
)
しい
白
(
しろ
)
ばとが
大空
(
おおぞら
)
をまわりながら
地
(
ち
)
の
上
(
うえ
)
に
降
(
お
)
りてきました。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人
(
ひと
)
の
思想
(
しそう
)
も、なにかに
原因
(
げんいん
)
するものか、
以来
(
いらい
)
、
私
(
わたし
)
は、
地上
(
ちじょう
)
の
花
(
はな
)
よりは、
大空
(
おおぞら
)
をいく
雲
(
くも
)
を
愛
(
あい
)
するようになりました。
らんの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これをきくと、
敏
(
とし
)
ちゃんは、なんとなく
石
(
いし
)
の
故郷
(
こきょう
)
がなつかしい
気
(
き
)
がして、
思
(
おも
)
わず、
大空
(
おおぞら
)
の
果
(
は
)
てをながめたのです。
白い雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
勢
(
いきお
)
いは、さながら、
秋
(
あき
)
になってひよどりのくる、あの
高
(
たか
)
い
大
(
おお
)
きなかしの
木
(
き
)
と
高
(
たか
)
さを
競
(
きそ
)
い、さらに
大空
(
おおぞら
)
に
浮
(
う
)
かぶ
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
を
捕
(
と
)
らえようとしているのでした。
へちまの水
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
夜
(
よ
)
は、いつになく
空
(
そら
)
が
晴
(
は
)
れていました。さえわたった
大空
(
おおぞら
)
に、
青
(
あお
)
・
赤
(
あか
)
・
緑
(
みどり
)
・
紫
(
むらさき
)
の
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
が、ちょうど
宝石
(
ほうせき
)
のくび
飾
(
かざ
)
りのごとく
輝
(
かがや
)
いていたのであります。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一
群
(
ぐん
)
の
蛾
(
が
)
が、
花
(
はな
)
びらを
振
(
ふ
)
りまいたように、
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
び
舞
(
ま
)
ったのです。つづいて
蛾
(
が
)
の
大群
(
たいぐん
)
が
大空
(
おおぞら
)
をかすめて、
先
(
さき
)
へ
飛
(
と
)
んでいった、
蛾
(
が
)
の
群
(
む
)
れのあとにつづきました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ああ、もう
春
(
はる
)
だ。これからは、そうたいした
吹雪
(
ふぶき
)
もないだろう。
昔
(
むかし
)
は
広
(
ひろ
)
い
大空
(
おおぞら
)
を
飛
(
と
)
んでいたものを、一
生
(
しょう
)
こんな
狭
(
せま
)
いかごの
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れておくのはかわいそうだ。
こまどりと酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いつもほこりっぽい
建物
(
たてもの
)
の
屋根
(
やね
)
から
上
(
あ
)
がって、あちらの
屋根
(
やね
)
の
間
(
あいだ
)
に
落
(
お
)
ちるのでした。
草
(
くさ
)
は、
夜々
(
よよ
)
、
大空
(
おおぞら
)
に
輝
(
かがや
)
く
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
を
仰
(
あお
)
いで、
独
(
ひと
)
りさびしさに
泣
(
な
)
いたのです。
山へ帰りゆく父
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このとき、
耳
(
みみ
)
もとへ、ささやくものがありました。
大空
(
おおぞら
)
をわたる、
初夏
(
しょか
)
の
風
(
かぜ
)
が、
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
を
分
(
わ
)
ける
音
(
おと
)
でした。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
に
巣
(
す
)
ができあがりますと、
親鳥
(
おやどり
)
はひな
鳥
(
どり
)
をつれて、あるときは
青々
(
あおあお
)
とした
大空
(
おおぞら
)
を
飛
(
と
)
んで
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
へ、あるときは、また
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
えて
町
(
まち
)
のある
方
(
ほう
)
へとゆきました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大空
(
おおぞら
)
の
雲
(
くも
)
の
色
(
いろ
)
は、
柔
(
やわ
)
らかに、
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
も
暖
(
あたた
)
かでした。どこからか、きりの
花
(
はな
)
の
甘
(
あま
)
い
香
(
にお
)
いが
流
(
なが
)
れてきました。
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もう二
度
(
ど
)
と
太陽
(
たいよう
)
の
光
(
ひかり
)
は
見
(
み
)
られないんでなかろうか、そして、あの
夜々
(
よよ
)
に、
大空
(
おおぞら
)
に
輝
(
かがや
)
く
大好
(
だいす
)
きな
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
を
望
(
のぞ
)
むことができないのでなかろうかと、
愁
(
うれ
)
いましたが、また
つばきの下のすみれ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“大空”で始まる語句
大空中
大空昇
大空濠
大空艇
大空裏
大空軍
大空大地
大空中乱舞