“雲切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くもぎ87.5%
くもぎれ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひろ野原のはらうえには、雲切くもぎれがして、あおかがみのようなそらえていました。えだは、それをると、無上むじょうになつかしかったのです。
風と木 からすときつね (新字新仮名) / 小川未明(著)
「どいておくれ。」と、おとこは、ぶあいそうにいった。少年しょうねんは、一退いて、ほそくして、雲切くもぎれのしたあきそらあおいでいました。
火を点ず (新字新仮名) / 小川未明(著)
かどの柳のみどりから、黒駒くろこまの背へしずくが流れて、はや雲切くもぎれがして、その柳のこずえなどは薄雲の底に蒼空あおぞらが動いています。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして朝からどんよりしていた空が午後はいよいよ暗くなって小雨が降り出し、晩景にはちょっと雲切くもぎれがして夕日が射す。不定な気象がそんな調子でぐずついている。