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雲切
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くもぎ
ふりがな文庫
“
雲切
(
くもぎ
)” の例文
広
(
ひろ
)
い
野原
(
のはら
)
の
上
(
うえ
)
には、
雲切
(
くもぎ
)
れがして、
青
(
あお
)
い
鏡
(
かがみ
)
のような
空
(
そら
)
が
見
(
み
)
えていました。
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
は、それを
見
(
み
)
ると、
無上
(
むじょう
)
になつかしかったのです。
風と木 からすときつね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「どいておくれ。」と、
男
(
おとこ
)
は、ぶあいそうにいった。
少年
(
しょうねん
)
は、一
歩
(
ぽ
)
退
(
の
)
いて、
目
(
め
)
を
細
(
ほそ
)
くして、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
秋
(
あき
)
の
空
(
そら
)
を
仰
(
あお
)
いでいました。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なぜなら、その
天使
(
てんし
)
は、あちらの
雲切
(
くもぎ
)
れのした、
北
(
きた
)
の
方
(
ほう
)
の
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
から
飛
(
と
)
んできて、ここにとまったようにも
思
(
おも
)
われたからでした。
町の天使
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
糸
(
いと
)
を
強
(
つよ
)
く
張
(
は
)
って、ピン、ピンと、ひくと、いい
音
(
おと
)
に、一つ一つ、
羽
(
はね
)
があって、
雲切
(
くもぎ
)
れのする
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
へ、おどり
上
(
あ
)
がるような
気
(
き
)
がしました。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼女
(
かのじょ
)
は、こういいました。
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
の
空
(
そら
)
は、
雲切
(
くもぎ
)
れがして、
青
(
あお
)
いところは、そこにも
海
(
うみ
)
があるように、まったく
海
(
うみ
)
の
色
(
いろ
)
と
同
(
おな
)
じかったのであります。
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
またりっぱな
建物
(
たてもの
)
も
見
(
み
)
られました。そして、あちらには、
煙突
(
えんとつ
)
から
黒
(
くろ
)
い
煙
(
けむり
)
が
上
(
あ
)
がって、その
煙
(
けむり
)
は
雲切
(
くもぎ
)
れのした
大空
(
おおぞら
)
を
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
へとなびいていました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
年
(
とし
)
の
秋
(
あき
)
も、やがて、
逝
(
ゆ
)
こうとしていました。
沖
(
おき
)
の
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
を
見
(
み
)
ると、
地平線
(
ちへいせん
)
は、ものすごく
暗
(
くら
)
かったのです。
北の不思議な話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なんという、
広
(
ひろ
)
い、
未知
(
みち
)
の
世界
(
せかい
)
が、
水
(
みず
)
の
外
(
そと
)
にあったでしょう?
子供
(
こども
)
は、
高
(
たか
)
い、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
を
見
(
み
)
ました。
円
(
まる
)
い、やさしい、
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
を
見
(
み
)
ました。
魚と白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
高
(
たか
)
い
山脈
(
さんみゃく
)
の
頂
(
いただき
)
は、
明
(
あか
)
るく
雲切
(
くもぎ
)
れがして、
日
(
ひ
)
は
暮
(
く
)
れてしまいました。一
夜
(
や
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
過
(
す
)
ぎて、
翌朝
(
あくるあさ
)
になると、
空
(
そら
)
はいつものごとく
青
(
あお
)
く
晴
(
は
)
れていました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男
(
おとこ
)
は、ただ、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
明
(
あか
)
るい
空
(
そら
)
を
望
(
のぞ
)
んで、
道
(
みち
)
を
急
(
いそ
)
ぎました。
山
(
やま
)
に
近
(
ちか
)
づくにつれて、
雪
(
ゆき
)
はますます
深
(
ふか
)
くなりました。
おかしいまちがい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雲切
(
くもぎ
)
れのした、でこぼこのある
田舎道
(
いなかみち
)
を
貨物自動車
(
かもつじどうしゃ
)
は、ちょうど
酔
(
よ
)
っぱらいの
人
(
ひと
)
の
足
(
あし
)
どりのように、
躍
(
おど
)
りながら、ガタビシといわせて
走
(
はし
)
っていたのでした。
なつかしまれた人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あんなに、あちらは
雲切
(
くもぎ
)
れがしていますよ。あっちへいったら、きっとおもしろいことがあるでしょう。」
おかしいまちがい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
晩
(
ばん
)
は、
雪割草
(
ゆきわりそう
)
は、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
に
輝
(
かがや
)
く、
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
をなつかしげにながめることができました。そして、
明日
(
あした
)
、
桜草
(
さくらそう
)
がくるのを
楽
(
たの
)
しみにいたしていました。
みつばちのきた日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人
(
ふたり
)
は、
海辺
(
うみべ
)
にきてみたのです。すると
波
(
なみ
)
は
高
(
たか
)
くて、
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
は
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
が
青
(
あお
)
く、それに
黒雲
(
くろくも
)
がうずを
巻
(
ま
)
いていて、ものすごい
暴
(
あ
)
れ
模様
(
もよう
)
の
景色
(
けしき
)
でした。
大きなかに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、またところどころに
雲切
(
くもぎ
)
れがしていて、そこからは、ほの
白
(
じろ
)
く
光
(
ひかり
)
がもれるのでありました。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに
冬
(
ふゆ
)
も
老
(
た
)
けて、だんだん
春
(
はる
)
に
近
(
ちか
)
づいてまいりました。ある
日
(
ひ
)
のこと、
西南
(
にしみなみ
)
の
空
(
そら
)
のすそが、
雲切
(
くもぎ
)
れがして、そこから、なつかしいだいだい
色
(
いろ
)
の
空
(
そら
)
が、
顔
(
かお
)
を
出
(
だ
)
していました。
春になる前夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いま、お
嬢
(
じょう
)
さんは、
無心
(
むしん
)
でピアノを
弾
(
ひ
)
いていましたが、ふと
手
(
て
)
を
休
(
やす
)
めて
外
(
そと
)
をながめますと、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
に、ぴかぴかと
光
(
ひか
)
る
星
(
ほし
)
が、
葉
(
は
)
の
落
(
お
)
ちつくした、
林
(
はやし
)
のいただきに
見
(
み
)
えたのでした。
寒い日のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
花
(
はな
)
は
冷
(
つめ
)
たい
霧
(
きり
)
にぬれて、しずくの
滴
(
したた
)
る
美
(
うつく
)
しい、なやましげな
姿
(
すがた
)
を
自
(
みずか
)
ら
見
(
み
)
ることもなく、また、
黄昏
(
たそがれ
)
がた、
高
(
たか
)
い
山脈
(
さんみゃく
)
のかなたのうす
明
(
あか
)
るい
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
を
憧
(
あこが
)
れる
悲
(
かな
)
しい
思
(
おも
)
いもなくなって
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かごの
中
(
なか
)
のとまり
木
(
ぎ
)
に
止
(
と
)
まって、
遠
(
とお
)
くの
青
(
あお
)
い、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
空
(
そら
)
をながめながら、
悲
(
かな
)
しい、
低
(
ひく
)
い
音色
(
ねいろ
)
をたててなくのでありました。するとお
姫
(
ひめ
)
さまも
悲
(
かな
)
しくなって、
涙
(
なみだ
)
ぐまれたのであります。
お姫さまと乞食の女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
を
見
(
み
)
ると、
雲切
(
くもぎ
)
れがしているその
間
(
あいだ
)
から、一つ
星
(
ぼし
)
が、
大
(
おお
)
きな
目
(
め
)
で
下
(
した
)
をじっと
見下
(
みお
)
ろして、
木立
(
こだち
)
に
止
(
と
)
まっている
小鳥
(
ことり
)
たちが、
熱心
(
ねっしん
)
に、
風
(
かぜ
)
に
動
(
うご
)
く
枝
(
えだ
)
と
話
(
はなし
)
をしているのに、
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
まして
聞
(
き
)
いていました。
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いってみようかしらん。あしたは、
天気
(
てんき
)
だろうか?」と、
子供
(
こども
)
はいって、
小舎
(
こや
)
の
入
(
い
)
り
口
(
ぐち
)
から、くりのまりのような、
毛
(
け
)
ののびたくびを
出
(
だ
)
して、
空
(
そら
)
の
景色
(
けしき
)
をながめると、
林
(
はやし
)
の
間
(
あいだ
)
から、
雲切
(
くもぎ
)
れのした
あらしの前の木と鳥の会話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
吉郎
(
よしお
)
は、
南
(
みなみ
)
から、
西
(
にし
)
へかけて、
雲切
(
くもぎ
)
れのしている
空
(
そら
)
を
指
(
さ
)
しました。
雪消え近く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
人
(
ひと
)
は、
雲切
(
くもぎ
)
れのした、あちらの
空
(
そら
)
を
指
(
ゆび
)
さして
おかしいまちがい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“雲切”で始まる語句
雲切仁左衞門