“宝石”のいろいろな読み方と例文
旧字:寶石
読み方割合
ほうせき76.3%
いし10.2%
たま5.1%
はうせき3.4%
ほうぎょく1.7%
ジュエル1.7%
ゼム1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お日さまは何べんも雲にかくされてぎんかがみのように白く光ったり、またかがやいて大きな宝石ほうせきのようにあおぞらのふちにかかったりしました。
おきなぐさ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「一・半カラットは十分にあるんですからな。それに、尤も、そっちの方が眼が黒いでしょうが、宝石いしそのものには、キズやナミは絶対にないです」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
名も知らないような宝石たまが両の手のどの指にもきらめいているのだ、袖口がゆれると腕輪の宝石いしが目を射る、胸もとからは動くとちらちらと金の鎖がゆれて見える。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
第一項 おびたゞしい宝石はうせきの山。九分九厘まではダイヤモンド。しかも皆貴金属より抜取られあるものにして金属は見えず。
黒吉は、長い年月としつき、探し求めていた宝石ほうぎょくに、やっと手を触れた時のように、興奮し、感激していた。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
19は三週間のあいだ私達が「ほんとに彼男あれだけは私たちが掘り出した宝石ジュエルです」と言い得る、身綺麗みぎれい小気こきの利いた“My Good Man”となることであろう。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
ここから小浜おばままでの間は好風景の連続で、わけても富津とみつの真上から、その小さい築港ちくこうと、港の鼻に突き出している弁天崎の遊園地を見下みおろした景色は宝石ゼムのようなまとまった美しさを持つ。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)