“宝石”のいろいろな読み方と例文
旧字:寶石
読み方(ふりがな)割合
ほうせき70.8%
いし12.5%
たま6.3%
はうせき4.2%
ほうぎょく2.1%
ジュエル2.1%
ゼム2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いったいこのうつくしい宝石ほうせきをば、自分じぶんかみかざりとしたのは、どんなおんなかと空想くうそうされるのでした。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
青黒あおぐろい、あつみのあるあいだから、黄色きいろ宝石ほうせきつくられたたまのようにられました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この果物は、ほんとうはダイヤモンドや、ルビーや、エメラルドや、サファイヤなどという宝石ほうせきだったのですが、アラジンには気がつきませんでした。
「一・半カラットは十分にあるんですからな。それに、尤も、そっちの方が眼が黒いでしょうが、宝石いしそのものには、キズやナミは絶対にないです」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ごく小さな金の盒であったが、これにも何か宝石いしちりばめてあると見えて、煌々きらきらと輝いていた。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「そこなんだ。宝石いしが、たまたま出るとそれを持ち逃げして追手を避け避け、外国船に売り込む……。いや、あれがそうだとは、必ずしも云わんよ。しかし、万事こうしたことは、カン一つだからね」
一週一夜物語 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
パッとしたお召の単衣ひとえ黒繻子くろじゅすの丸帯、左右の指に宝石たま入りの金環あたえ高かるべきをさしたり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
指輪にしてはあまりにきらめかしいと見ると、名も知らないような宝石たまが両の手のどの指にもきらめいているのだ、袖口がゆれると腕輪の宝石いしが目を射る、胸もとからは動くとちらちらと金の鎖がゆれて見える。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
水中にも、地上と同じような匂いが、限りなく漂っていて、こんもりと茂った真昆布まこんぶの葉は、すべて宝石たまのような輪蟲りんちゅうの滴を垂らし、吾々われわれはその森の姿を、いちいち数え上げることができるのだ。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
第一項 おびたゞしい宝石はうせきの山。
商人 「マルシナアさん。わたしはあなたを妻にしたいのです。あなたは指環さへ嵌めてゐません。しかしわたしはあなたの指に、あらゆる宝石はうせきを飾ることが出来ます。又あなたは薄ものや絹を肌につけたことはありますまい。しかしわたしは支那の絹や……」
三つの指環 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
黒吉は、長い年月としつき、探し求めていた宝石ほうぎょくに、やっと手を触れた時のように、興奮し、感激していた。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
19は三週間のあいだ私達が「ほんとに彼男あれだけは私たちが掘り出した宝石ジュエルです」と言い得る
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
ここから小浜おばままでの間は好風景の連続で、わけても富津とみつの真上から、その小さい築港ちくこうと、港の鼻に突き出している弁天崎の遊園地を見下みおろした景色は宝石ゼムのようなまとまった美しさを持つ。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)