“築港”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちっこう60.0%
ちくこう40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕やみのせまる高松の街を、築港ちっこうのほうへと、ぞろぞろ歩きながら、早く帰って思うさま足をのばしたいと、しみじみ考えていると
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
豹一は一里以上もある道を築港ちっこうまで歩いて行き、黄昏たそがれる大阪湾を眺めて、夕陽を浴びて港を出て行く汽船にふと郷愁を感じたり、訳もなく海に毒づいたりした。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
ここから小浜おばままでの間は好風景の連続で、わけても富津とみつの真上から、その小さい築港ちくこうと、港の鼻に突き出している弁天崎の遊園地を見下みおろした景色は宝石ゼムのようなまとまった美しさを持つ。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
築港ちくこうの真昼の砂にさかしまに潜水夫もぐりの服のほされたるかも
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)