“築地河岸”の読み方と例文
読み方割合
つきじがし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
築地河岸つきじがしの人通りの少いところへくると、急にスピードを落した運転手が、帽子とマスクを取りけながらクルリと私の方を振り向いた。
冗談に殺す (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お昼すぎから例年うちつれだって築地河岸つきじがし木魚庵もくぎょあんという料亭におもむき、親睦会しんぼくかいをかねた慰労の宴を催すならわしでしたから、右門もちょうど非番でございましたので
池内の車が止ったのは、築地河岸つきじがしのある旅館の門前であったが、門内に広い植込みなどのある、閑静な上品な構えで、彼等の媾曳あいびきの場所としては、誠に格好のうちであった。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)