“河岸通”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かしどおり61.1%
かしどお27.8%
かしとおり5.6%
かしどほり5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎夜頬冠ほおかむりして吉原よしわら河岸通かしどおりをぞめいて歩くその連中と同じような身なりの男があいも変らずその辺をぶらりぶらり歩いていたが
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また若い文学者間には有名なメイゾン・コオノスが小網町こあみちょう河岸通かしどおりを去って、銀座附近に出て来るのも近いうちだとかいう噂がある。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しば将監橋しょうげんばしそばであるので、豊岡町とよおかちょうの私の家へ帰るのには、如何どうしても、この河岸通かしとおりを通って、赤羽橋あかばねばしまで行って、それから三田みたの通りへ出なければならないのだ
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)
川添ひの町の路地は折々忍返しをつけた其の出口から遥に河岸通かしどほりのみならず、あはせて橋の欄干や過行く荷船の帆の一部分を望み得させる事がある。かくの如き光景はけだし逸品中の逸品である。
路地 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)