“羅生門河岸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らしやうもんがし62.5%
らしょうもんがし37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俺はまた、羅生門河岸らしやうもんがしから轉げ込んだ、膏藥かうやくだらけの年明けかと思つて、宜い加減膽をつぶしたよ。
「朝つぱらから惚氣のろけの賣り込みかい、道理で近頃は姿を見せないと思つたよ。ところで相手は誰だ、横町の師匠ししやうか、羅生門河岸らしやうもんがし怪物くわいぶつか、それとも煮賣屋のお勘子か——」
「思うよ。もっとも、羅生門河岸らしょうもんがしを一と廻りすると請合い五六人の岡惚れを拵える八五郎だって、考えようじゃ馬鹿馬鹿しくなるが——」
主人のお伴をして廓へ入り込んで、自分は羅生門河岸らしょうもんがしで遊んで帰るくらいのことは、かねて心得ている男であった。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)