“寶石”のいろいろな読み方と例文
新字:宝石
読み方割合
はうせき71.4%
ほうせき28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
他愛たわいなくかしらさがつたとふのは、中年ちうねん一個いつこ美髯びぜん紳士しんしまゆにおのづから品位ひんゐのあるのが、寶石はうせきちりばめたあゐ頭巾づきんで、悠然いうぜんあごひげしごいてた。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「あれこそなさけのひとつぼし、空には、めうとも、こひびとも、心變こゝろがはりのないものか。」涙ながらに、金星きんせいを仰いで見れば、寶石はうせきの光のやうにきらめくが、憎らしいぞや、雲めが隱す
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
この帶止おびどめはほそのような金絲きんしきんつぶでもつて獅子しゝかたちをつくり、それに寶石ほうせきをちりばめたこまかい細工さいくは、今日こんにちでもたやすく出來できないとおもはれるほどすぐれたものであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
水晶すゐしやうはみんなうしてうまれてます。ひととほいところにばかりをつけて、足許あしもとちて寶石ほうせきらずにますよ。さういふおまへさんは、このやまはじめてゞすか。よくくださいました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)