“奥殿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おくでん83.3%
おくどの16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松をすかしてチラチラ見えるいくつものは、たち高楼こうろうであり武者長屋むしゃながやであり矢倉やぐら狭間はざまであり、長安歓楽ながやすかんらく奥殿おくでんのかがやきである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丁々坊は熊手をあつかい、巫女みこは手綱をさばきつつ——大空おおぞらに、しょう篳篥ひちりきゆうなるがく奥殿おくでんに再び雪ふる。まきおろして
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
奥殿おくどのの風雲うたた急なる時、ふすましとやかに外より開かれて、島田髷しまだまげの小間使慇懃いんぎんに手をつかへ「旦那様、海軍の官房から電話で御座いまする」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)