“おくでん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
奥殿71.4%
奥伝28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま、奥殿おくでんいたらずとも、真情まごゝろつうじよう。湖神こしんのうけたまふといなとをはからず、わたしきざはしに、かしはつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つやつやしい直線の大廊下をつきあたると、そこから奥殿おくでんきざはしになる。左右の境の坪には、甲冑かっちゅうの衛兵がみえた。高時のいるところもいまは鎌倉大本営のかたちなのだ。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日は長い! 御用とお急ぎでなくば、この男の前口上はさておき、次の芸当の奥伝おくでんまでも、ゆっくりごらんあっていただきたいもの。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あざやかなる剣を舞わす派手技はでわざよりは、まずもって剣前に、半眼はんがんの心をいたすこと夕雲工夫の奥伝おくでんとする。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)