“奥床”のいろいろな読み方と例文
旧字:奧床
読み方割合
おくゆか97.5%
おくゆかし2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過ぎ行く舟の奥床おくゆかしくも垂込たれこめた簾の内をば窺見うかがいみようと首をのばしたが、かの屋根船は早くも遠く川下の方へと流れて行ってしまった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
白日はくじつに照された景色よりも月光に照されてぼんやりしている景色の方が、何とのう、神秘的な、怪奇的な奥床おくゆかしい気分をそそると同じように
歴史的探偵小説の興味 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
ほう、按腹鍼療あんぷくしんりょう蒲生がもう鉄斎、蒲生鉄斎、はて達人ともある姓名じゃ。ああ、うらやましい。おお、琴曲きんきょく教授。や、この町にいたいて、村雨松風の調べ。さて奥床おくゆかしい事のう。——べ、べ、べ、べッかッこ。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)