“垂込”の読み方と例文
読み方割合
たれこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過ぎ行く舟の奥床おくゆかしくも垂込たれこめた簾の内をば窺見うかがいみようと首をのばしたが、かの屋根船は早くも遠く川下の方へと流れて行ってしまった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その次は大川に臨んだ漁師申松さるまつの家で、狹い庭に商賣道具の投網などを干してありますが、當の申松は陽が高いといふに薄暗い家の中に垂込たれこんで、膝つ小僧の中に首を突込み