“大臣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとど46.9%
だいじん31.3%
おとゞ6.3%
おおおみ4.7%
たいしん3.1%
おほおみ1.6%
おほまへつぎみ1.6%
だいしん1.6%
オホオミ1.6%
オホマヘツギミ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雲上には数多あまた大臣おとどや高官がいるに違いないが、清盛自身でも眼中に入れていない事は、一門も郎党たちも知っている。——故に
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また、一とうしつからも、大臣だいじんや、高等官こうとうかんかおがちょっとばかりあらわれました。しかしそのひとたちのかおは、じきにんでしまいました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「それでも大臣おとゞは、殿がお風邪を召さぬようにと仰っしゃって、下されましたものを、………」
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かくのごとき祭事まつりごとがいかにして政治まつりごとに変わって来たか。ここに我々はいわゆる「大臣おおおみ大連おおむらじ」の意義が見いだされはしないかと思う。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
第三、上等士族の内にも家禄にはもとより大なる差ありて、大臣たいしんは千石、二千石、なおこれより以上なる者もあり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かれ建内の宿禰を大臣おほおみとして、大國小國の國の造を定めたまひ、また國國の堺、また大縣小縣の縣主を定めたまひき。
「もののふの大臣おほまへつぎみ」は軍をべる将軍のことで、続紀に、和銅二年に蝦夷えみしを討った将軍は、巨勢麿こせのまろ佐伯石湯さへきのいわゆだから、御製の将軍もこの二人だろうといわれている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
季子然きしぜん問う、仲由と冉求ぜんきゅうとは大臣だいしんと謂うべきか。子曰く、吾子を以て異(他事)を問うならんとおもいしが、さあらで由と求とのことをしも問えるか。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
普通これを、大臣オホオミと言うてゐる。以前はおみを、大身と説いてゐた。即、大臣は国を持ち、天皇には、半服従してゐる、といふ位の国の主で、天皇の国に対して、対照の位置に立つ大忌である。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
健男マスラヲトモの音すなり。物部モノノフ大臣オホマヘツギミ楯立つらしも(元明天皇御製)
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)