“矢大臣門”の読み方と例文
読み方割合
やだいじんもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かねチャンギリもきうきとして、風流小袖ふうりゅうこそで老幼男女ろうようなんにょが、くることくること、帰ること帰ること、今宮神社いまみやじんじゃの八神殿しんでんから、斎院さいいん絵馬堂えまどう矢大臣門やだいじんもん、ほとんどりなすばかりな人出ひとでである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
菊をかえてりましたが、仏前では逢いません。この道よりほかにはない、と額下の角柱かくばしらに立って、銀杏いちょうの根をすかしても、矢大臣門やだいじんもんながめても、手水鉢ちょうずばちの前を覗いても、もうその姿は見えません。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
行に往來もしげく何分の惡ければまづ觀音へ參詣さんけいなし矢大臣門やだいじんもんより淺草あさくさ田圃たんぼいでし所前後に人も見えざればくづはござい/\とちひさなこゑ呼習よびならひしがまだ人に見らるゝ樣なれども長八は思ひ切て田圃たんぼの中程へ行き全く人の居ざるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)