大臣だいじん)” の例文
また、一とうしつからも、大臣だいじんや、高等官こうとうかんかおがちょっとばかりあらわれました。しかしそのひとたちのかおは、じきにんでしまいました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大臣だいじんは林をまわりました。林のかげに一けんの大きなうちがありました。日がまっ白にって家は半分はんぶんあかるくゆめのように見えました。
四又の百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
大臣だいじんたちはみんなおどろいて、太子たいしも、このこじきも、みんなただの人ではない、慈悲じひ功徳くどくの中の人たちにあまねくらせるために
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
武揚たけあきは、その公使こうし大臣だいじんになって、日本にっぽんくにやくだつひとになりましたが、その武揚たけあきをたすけだしたのは、諭吉ゆきちそのひとでした。
現に我々が仮りに所得税の負担額をくらべて見ればただちにわかるであろうが、わずか二、三千円の俸給を受くる学校教師などが、先の何々大臣だいじん
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
くだらんことを貴方あなたこぼしていなさる。医者いしゃがいやなら大臣だいじんにでもなったらいいでしょう。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ぶんいはく、『しゆわかうしてくにうたがひ、大臣だいじんいまかず、百せいしんぜず、ときあたつてこれぞくせんこれわれぞくせん』と。默然もくぜんたることややひさしうしていはく、『これぞくせん』
あの時は何所どこ大臣だいじんさんがらしつたかと思つたくらゐですよ、本当ほんたう旦那だんななにしてもくお似合にあひなさること、それ旦那だんなはおやさしいから年寄としよりでも子供でも、旦那だんならつしやらないか
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
大臣だいじんよろこんで品物しなものると、皮衣かはごろも紺青色こんじよういろのさきは黄金色おうごんしよくをしてゐます。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
王さまは大臣だいじん
大臣だいじん 宿元景しゅくげんけい
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もとより、これは、べつ運転手うんてんしゅで、もっととしをとった熟練じゅくれんおとこでありました。その汽車きしゃには、大臣だいじんとたくさんな高等官こうとうかんっていました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大臣だいじんの子は小さなかばの木の下を通るとき、その大きな青い帽子ぼうしとしました。そして、あわててひろってまた一生けんめいに走りました。
それからまたあるとき義家よしいえはいつものとおり宗任むねとう一人ひとりともにつれて、大臣だいじん藤原頼通ふじわらのよりみちという人のお屋敷やしきへよばれて行ったことがありました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
くだらんこと貴方あなたこぼしてなさる。醫者いしや不好いやなら大臣だいじんにでもなつたらいでせう。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
きりはこあめにかわり、ポッシャンポッシャンってきました。大臣だいじんの子は途方とほうれたように目をまんまるにしていました。
そしてくやしまぎれに、ありもしないことをいろいろとこしらえて、おひめさまが平生へいぜい大臣だいじんのおむすめ似合にあわず、行儀ぎょうぎわるいことをさんざんにならべて
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
大臣だいじんっていた列車れっしゃが、途中とちゅう不時ふじ停車ていしゃをしたというので、また問題もんだいになりました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのときもうそろそろしらみかかってきた大空おおぞらの上を、ほととぎすが二声ふたこえ三声みこえいてとおって行きました。大臣だいじんいて
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
その小さなかげはびっくりしたように動いて、王子の方へ走って来ました。それは王子と同じ年の大臣だいじんの子でした。
「そうだ。それは名高いはなしだ。お前もきっとわし大臣だいじんのような名高い人になるだろう。よくいじわるなんかしないように気をつけないといけないぞ」
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
大臣だいじんつるぎとおうわぎを持って、御殿ごてんのきざはしの上にって、頼政よりまさにそれをさずけようとしました。頼政よりまさはきざはしの下にひざをついてそれをいただこうとしました。
(新字新仮名) / 楠山正雄(著)
王さまのすぐ下の裁判官さいばんかんの子もありましたし農商のうしょう大臣だいじんの子もました。また毎年じぶんの土地から十こく香油こうゆさえ長者ちょうじゃのいちばん目の子も居たのです。
またあるとき義家よしいえとき大臣だいじん御堂殿みどうどののお屋敷やしきへよばれて行きますと、ちょうどそこには解脱寺げだつじ観修かんしゅうというえらいぼうさんや、安倍晴明あべのせいめいという名高なだか陰陽師おんみょうじ
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「いいよ」子供こどもは赤い石を見てよろこんでさけびました。大臣だいじんくびかざりをわたして百合ゆりを手にとりました。
四又の百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
おもって、のこのこもんの中にはいっていきました。ひろ砂利道じゃりみちをさんざんあるいて、大きな玄関げんかんまえちました。なるほどここは三条さんじょう宰相殿さいしょうどのといって、ぶりのいい大臣だいじんのお屋敷やしきでした。
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「かしこまりました」白髯しろひげ大臣だいじんはよろこんで子供こどものように顔を赤くして王さまの前を退がりました。
四又の百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それをいた七にん大臣だいじんが、太子たいしさまともあるものがそんな軽々かるがるしいことをなさるとはといって、やかましく小言こごともうしました。太子たいしはそのはなしをおきになると、七にん大臣だいじんして
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
大臣だいじんの子のタルラはいちばんさきに立って鳥を見てはばあと両手りょうてをあげて栗鼠りすを見つけては高くさけんでおどしました。走ったりまたとまったりまるで夢中むちゅうすすみました。
大臣だいじんたちはぶつぶついながら、ともかくも片岡山かたおかやまへ行ってみますと、どうでしょう、こじきのなきがらをおさめたひつぎの中は、いつかからになっていて、中からはぷんとかんばしいかおりがちました。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
その中で大臣だいじんの子のタルラが少し顔を赤くして口をまげてわらいました。
大臣だいじんにおたずねになりました。すると大臣だいじん
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
またくなったわし大臣だいじんっていた時は、大噴火だいふんかがあって大臣だいじんが鳥の避難ひなんのために、あちこちさしずをして歩いている間に、この玉が山ほどある石にたれたり、まっかな熔岩ようがんながされたりしても
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そのばんゆめ奇麗きれいなことは、黄やみどりの火が空でえたり、野原のはら一面いちめん黄金きんの草にかわったり、たくさんの小さな風車がはちのようにかすかにうなって空中をんであるいたり、仁義じんぎをそなえたわし大臣だいじん
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ひげもめがねもあるのさ。先頃さきごろ来た大臣だいじんだってそうだ。」
二人の役人 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)