“家屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かおく42.4%
かをく18.2%
いえ12.1%
チセ9.1%
うち9.1%
いへ3.0%
すまい3.0%
ちせ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またひかった! そのたび大空おおぞらが、えるように青白あおじろいほのおでいろどられて、あかるく家屋かおくも、木立こだちも、大地だいちからがってられた。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
すなは太古たいこ國民こくみんかならずしもいし工作こうさくして家屋かをくをつくることをらなかつたのではない。たゞその心理しんりから、これを必要ひつえうとしなかつたまでゞある。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
自分等の家族は以前は巴里の市中に住んだがこのビヨンクウルに住居をぼくして引移って来たということや、この家屋いえもなかなか安くは求められなかったというようなことまで
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼アイヌ、眉毛かがやき、白き髯胸にかき垂り、家屋チセに萱畳敷き、さやさやと敷き、いつかしきアツシシ、マキリ持ち、研ぎ、あぐらゐ、ふかぶかとその眼れり。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
洋風まがひの家屋うちの離れ/″\に列んだ——そして甚麽どんな大きい建物も見涯みはてのつかぬ大空に圧しつけられてゐる様な、石狩平原の中央ただなかの都の光景ありさまは、やゝもすると私の目に浮んで来て
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
火はさいはひにも根本の母屋には移らずに下の小い家屋いへ一軒で、兎に角首尾よく鎮火したので、手伝ひに来て呉れた村の人々、喞筒ポンプの水にずぶれになつた村の若者
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
もっぱら西洋の割烹りょうりを用い。家屋すまいも石造玻窓はそうにかぎり。衣服は筒袖呢布らしゃならでは着するをいとい。家の婢僕ひぼくに至るまでも。わが国振りの衣服を着せしめず。皆洋服の仕為着しきせを用いしむるまでにして。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
家屋ちせ熊檻ベウレツプチスこのあしたかなし仔熊も起きてゐるかも
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)