“いへ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イヘ
語句割合
76.2%
6.4%
5.0%
2.0%
1.5%
1.0%
家内1.0%
1.0%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
大厦0.5%
0.5%
家宅0.5%
家屋0.5%
0.5%
故郷0.5%
0.5%
貸座敷0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くはかついで遺跡ゐせきさぐりにあるき、貝塚かひづかどろだらけにつてり、その掘出ほりだしたる土器どき破片はへん背負せおひ、うしていへかへつて井戸端ゐどばたあらふ。
いへは舊く、身もまた舊い。これは岡野知十君が遺稿の中に見つけた言葉であるが、このまゝ今日の自分の上にもあてはまる。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
などゝいふから、益々ます/\国王こくわう得意とくいになられまして、天下てんかひろしといへども、乃公おれほどの名人めいじんはあるまい、と思つておいでになりました。
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
先づ赤穴丹治がいへにいきて、一二三姓名をもていひ入るるに、丹治迎へしやうじて、一二四つばさある物の告ぐるにあらで、いかでしらせ給ふべきいはれなしと、しきりに問もとむ。左門いふ。
げにいへとおほひます八紘あめのしたくがを海を。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ば見ずといへり依て確な事にあらねば證據しようこなりとは申されぬとくと考へ申上げよと言れてお金は小首を傾け霎時しばし考へゐたりしが漸々やう/\にしてかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「さあ、外にも別嬪がゐるなら連れて來い。お家内いへはんも御寮ごりよんさんもとうはんも呼んで來い。何んでえ、何んでえ、三田公。下らねえつらあしやあがつて、眼玉ばかり光らせてやあがら。」
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
少女らははげし日中もいへ居らず池のべめて秘読ひそよみにけり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
聞もせぬ内其挨拶が成べなやといへば大膳は益々氣後せし樣子に伊賀亮も見兼みかねて大膳殿左程に案じ給ふならば極意ごくいをしゆべし先平石の口上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
番頭傳兵衞でんべゑいへる者あづか支配しはいなし居たるが此處に吉之助をつかはして諸藝しよげいの師をえらみ金銀にかゝはらずならはするに日々生花いけばなちや其外そのほか遊藝いうげい彼是なにくれと是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
上夫は私しの親共よりゆづり金なりと云に越前守殿然すれば汝等は兄弟か兩人いへと云ば越前守殿ソレしばれとの聲につれ兩人を高手たかて小手にいましめ左右へ引すゑたり此時九助は其者の顏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
以てかれ請人うけにんは仕り候と云へば大岡殿然らば其方おとゝの願山儀は以前京都智恩院ちおんゐん弟子でしなりしかと申さるゝに多兵衞いへ然樣さやうでも御座りませぬ然らばどうぢやヘイ弟願山儀は江戸おもててらにて出家しゆつけ致せしと申すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
散る氣の習の付いて居る人は、の樣なかたちを現はすかといふに、先づ第一に瞳が其のいへを守らない。眼の功徳は三百六十や三千六百ともゆかぬ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
麤食そしよくを常にして諸病に犯され易い薄弱體を有して苦んで居る人も有る。刺激物を取り過ぎて、心いへに安んぜざる悵忡悸懼の状に捉へられて困つて居る人も有る。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
我がいへにもしばしばまうで給うて、いとも三五うらなく仕へしが、去年こぞの春にてありける。
一とせはやくたちて、一三五むかふ年の冬十月かみなづき初旬はじめ、快庵大徳、一三六奥路あうろのかへるさに又ここを過ぎ給ふが、かの一宿ひとよのあるじがいへに立ちよりて、僧が一三七消息せうそこを尋ね給ふ。
三嶋神社みしまさまの角をまがりてより是れぞと見ゆる大厦いへもなく、かたぶく軒端の十軒長屋二十軒長や、商ひはかつふつ利かぬ處とて半さしたる雨戸の外に、あやしきなりに紙を切りなして
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
淫慾いんよく財慾ざいよくよくはいづれも身をほろぼすの香餌うまきゑさ也。至善よき人は路に千金をいへ美人びじんたいすれどもこゝろみだりうごかざるは、とゞまることをりてさだまる事あるゆゑ也。
それより一月ならざるに、重右衛門のさびしい家宅いへにはをり/\女の笑ふ声が聞える様になつた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
火はさいはひにも根本の母屋には移らずに下の小い家屋いへ一軒で、兎に角首尾よく鎮火したので、手伝ひに来て呉れた村の人々、喞筒ポンプの水にずぶれになつた村の若者
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
されどいかがしてこれを五一せいし得ん。只いへごとに五二暮をかぎりて堅くとざしてあれば、近曾このごろ国中くになかへも聞えて、人の往来いききさへなくなり侍るなり。
心は疲れ、魂も衰へて、我と我身にした配流の幾年間かの後にあなたは故郷いへに歸つて來る。そしてある新らしい知己を得る——どうして、またどこでかは、問題ではない。
心意氣氣に入らねば姉さま嫌ひてお受けはせざりしが、彼の方とても世には名高きお人と遣手衆やりてしゆの言はれし、嘘ならば聞いて見よ、大黒やに大卷の居ずば彼のいへは闇とかや
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お前の父さんは馬だねへと言はれて、名のりやらき子心にも顏あからめるしほらしさ、出入りの貸座敷いへの祕藏息子寮住居に華族さまを氣取りて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)