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雖
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いへ
ふりがな文庫
“
雖
(
いへ
)” の例文
又
賞
(
め
)
で
喜
(
よろこ
)
ばるゝと
雖
(
いへ
)
ども
親
(
おや
)
の
因果
(
いんぐわ
)
が
子
(
こ
)
に
報
(
むく
)
ふ
片輪
(
かたわ
)
娘
(
むすめ
)
の
見世物
(
みせもの
)
の如く
賞
(
め
)
で
喜
(
よろこ
)
ばるゝの
謂
(
いひ
)
にあらねば、決して/\
心配
(
しんぱい
)
すべきにあらす。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
などゝいふから、
益々
(
ます/\
)
国王
(
こくわう
)
は
得意
(
とくい
)
になられまして、
天下
(
てんか
)
広
(
ひろ
)
しと
雖
(
いへ
)
ども、
乃公
(
おれ
)
ほどの
名人
(
めいじん
)
はあるまい、と思つてお
在
(
いで
)
になりました。
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
又、
坤軸
(
こんぢく
)
に根ざすの巌なり。地殻層上の力、
其
(
その
)
杆
(
てこ
)
如何
(
いか
)
に強しと
雖
(
いへ
)
ども、又動かすに由なし、人生最大の権威、一にこの信念の巌上に建てらる。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
主君と
雖
(
いへ
)
ども、無體のことを聽いては、人の妻の道が立つまい。關が死んだのは、妻の道を全うするためだ。
銭形平次捕物控:078 十手の道
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
正則に反いたことをすると云ふ權能は帝王と
雖
(
いへ
)
どもない。これが必要不必要の論であります。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
許せしとは
雖
(
いへ
)
ども、肉膚を許せしにはあらず、誠心を許せしなり。この誠心は抛げて八房の
首
(
かうべ
)
にかゝれり。
渠
(
かれ
)
もしこの誠心を会得すれば好し、然らざれば渠を一刀に刺殺さんとの覚悟あり。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
其上
(
そのうへ
)
艇長の書いた事には嘘を
吐
(
つ
)
く必要のない事実が多い。艇が何度の角度で沈んだ、ガソリンが室内に充ちた、チエインが切れた、電燈が消えた。
此等
(
これら
)
の現象に自己広告は平時と
雖
(
いへ
)
ども無益である。
艇長の遺書と中佐の詩
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
カントの
超絶
(
てうぜつ
)
哲学
(
てつがく
)
や
余姚
(
よよう
)
の
良知説
(
りやうちせつ
)
や
大
(
だい
)
は
即
(
すなは
)
ち
大
(
だい
)
なりと
雖
(
いへ
)
ども
臍栗
(
へそくり
)
銭
(
ぜに
)
を
牽摺
(
ひきず
)
り
出
(
だ
)
すの
術
(
じゆつ
)
は
遥
(
はる
)
かに
生臭
(
なまぐさ
)
坊主
(
ばうず
)
が
南無
(
なむ
)
阿弥陀仏
(
あみだぶつ
)
に
及
(
およ
)
ばず。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
世に、最も恐るべき、最も偉大なる、最も堅牢なる、
而
(
しか
)
して何物の力と
雖
(
いへ
)
ども動かし能はざるものあり。乃ち人の信念也。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
東照權現樣御一統の後は、各藩兵家本草家に兵粮丸を作らせ、いざ鎌倉と言ふ時に備へて居るが、これは祕中の極祕で、家老用人と
雖
(
いへ
)
どもその製法を知らないのが常だ。
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
蓋
(
けだ
)
しこの運命は恐らくは優人自身と
雖
(
いへ
)
ども予知せざる所。吾人何んぞ今にして其前途のために小心なる妄想を
逞
(
たくまし
)
くせんや。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「實は御親類筋の安倍丹之丞樣から、平次殿のことを承つて參つたが、この
謎
(
なぞ
)
を解くものは、江戸廣しと
雖
(
いへ
)
ども先づ平次殿の外にはあるまいと——」(「傀儡名臣」參照)
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然れども巻頭の中館松生君が私徳論の如きは、其文飛動を欠き精緻を欠くと
雖
(
いへ
)
ども、温健の風、着実の
見
(
ふう
)
、優に彼の気取屋党に一頭地を抜く者と被存候。
渋民村より
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
訊ねて來た男があつた——が、南部兵粮丸は天下知名の祕藥ぢや。臣下と
雖
(
いへ
)
ども
濫
(
みだ
)
りに知ることは相成らぬ。殊に、泰平の今日、兵粮丸などはまづ世に出ぬ方が宜いとしたものであらう
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
吾人如何に寂寥の児たりと
雖
(
いへ
)
ども、
亦
(
また
)
野翁
酒樽
(
しゆそん
)
の歌に和して、愛国の赤子たるに躊躇する者に
無御座候
(
ござなくさうらふ
)
。
渋民村より
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
不幸にして虹の如き二十有三歳を
一期
(
いちご
)
に、葉月二十六日曙近きガデブツシユの戦に敵弾を受けて瞑したりと
雖
(
いへ
)
ども、彼の胸中に覚醒したる理想と其健闘の精神とは
渋民村より
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
雖
漢検1級
部首:⾫
17画
“雖”を含む語句
雖然
猿雖
煩悩障眼雖不見
田乎婆雖作
荒野二者雖有
輅斉雖入地獄受苦
雖不知
雖千万人吾往矣
雖生於戎羯
雖称
雖老
雖辺土未清余妖尚梗而
雖近而不見