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ふりがな文庫
“
家
(
いへ
)” の例文
が、
道行
(
みちゆき
)
にしろ、
喧嘩
(
けんくわ
)
にしろ、
其
(
そ
)
の
出
(
で
)
て
来
(
き
)
た
処
(
ところ
)
が、
遁
(
に
)
げるにも
忍
(
しの
)
んで
出
(
で
)
るにも、
背後
(
うしろ
)
に、
村
(
むら
)
、
里
(
さと
)
、
松並木
(
まつなみき
)
、
畷
(
なはて
)
も
家
(
いへ
)
も
有
(
あ
)
るのではない。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鍬
(
くは
)
を
擔
(
かつ
)
いで
遺跡
(
ゐせき
)
さぐりに
歩
(
ある
)
き、
貝塚
(
かひづか
)
を
泥
(
どろ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
掘
(
ほ
)
り、
其
(
その
)
掘出
(
ほりだ
)
したる
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
を
背負
(
せお
)
ひ、
然
(
さ
)
うして
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
つて
井戸端
(
ゐどばた
)
で
洗
(
あら
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
さて、
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
に
千人
(
せんにん
)
、
家
(
いへ
)
のまはりの
土手
(
どて
)
の
上
(
うへ
)
に
千人
(
せんにん
)
といふ
風
(
ふう
)
に
手分
(
てわ
)
けして、
天
(
てん
)
から
降
(
お
)
りて
來
(
く
)
る
人々
(
ひと/″\
)
を
撃
(
う
)
ち
退
(
しりぞ
)
ける
手
(
て
)
はずであります。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
彼
(
かれ
)
は
捕
(
とら
)
へられて
家
(
いへ
)
に
引返
(
ひきかへ
)
されたが、
女主人
(
をんなあるじ
)
は
醫師
(
いしや
)
を
招
(
よ
)
びに
遣
(
や
)
られ、ドクトル、アンドレイ、エヒミチは
來
(
き
)
て
彼
(
かれ
)
を
診察
(
しんさつ
)
したのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其頃
(
そのころ
)
は
東京
(
とうきやう
)
の
家
(
いへ
)
を
疊
(
たゝ
)
むとき、
懷
(
ふところ
)
にして
出
(
で
)
た
金
(
かね
)
は、
殆
(
ほと
)
んど
使
(
つか
)
ひ
果
(
は
)
たしてゐた。
彼
(
かれ
)
の
福岡
(
ふくをか
)
生活
(
せいくわつ
)
は
前後
(
ぜんご
)
二
年
(
ねん
)
を
通
(
つう
)
じて、
中々
(
なか/\
)
の
苦鬪
(
くとう
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
神樣
(
かみさま
)
、どうかお
聽
(
き
)
きになつてください。
私
(
わたし
)
はあなたもよく
御承知
(
ごしやうち
)
ののんべえ です。
私
(
わたし
)
がのんべえ なために
家
(
いへ
)
の
生計
(
くらし
)
は
火
(
ひ
)
の
車
(
くるま
)
です。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
十六ではまだ
針
(
はり
)
を
持
(
も
)
たなくつてもいゝといふのはそれは
無理
(
むり
)
ではない。
然
(
しか
)
し
勘次
(
かんじ
)
の
家
(
いへ
)
でおつぎの一
向
(
かう
)
針
(
はり
)
を
知
(
し
)
らぬことは
不便
(
ふべん
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
着
(
つけ
)
られしかば斯の如く
後
(
あと
)
へ廻されしなり
然
(
さ
)
れば
先
(
まづ
)
再び
馬鹿子息
(
ばかむすこ
)
五郎藏を
糺
(
たゞ
)
さんと思はれ越前守殿コリヤ五郎藏其方の
妻
(
さい
)
は何故
汝
(
なんぢ
)
が
家
(
いへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
靜かな砂道の兩側に、四五軒づゝ並んだ漁夫の
家
(
いへ
)
の草屋根の上に軟い日光は何とも云へぬ平和な光を投げてゐる。人は一人も通らない。
新帰朝者日記 拾遺
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
塾
(
じゆく
)
は
家族的
(
かぞくてき
)
の
組織
(
そしき
)
であるから
各人
(
かくじん
)
共同
(
きようどう
)
の
物
(
もの
)
である、
塾生
(
じゆくせい
)
は
此處
(
こゝ
)
を
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
何事
(
なにごと
)
も
自分
(
じぶん
)
に
責任
(
せきにん
)
を
持
(
も
)
つて
遣
(
や
)
らねばなりません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
家
(
うち
)
に
居
(
ゐ
)
る
時
(
とき
)
は
齋藤
(
さいとう
)
の
娘
(
むすめ
)
、
嫁入
(
よめい
)
つては
原田
(
はらだ
)
の
奧方
(
おくがた
)
ではないか、
勇
(
いさむ
)
さんの
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
る
樣
(
やう
)
にして
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
を
納
(
おさ
)
めてさへ
行
(
ゆ
)
けば
何
(
なん
)
の
子細
(
しさい
)
は
無
(
な
)
い
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
起
(
き
)
の
人
(
ひと
)
と
爲
(
な
)
りや
(六二)
猜忍
(
さいにん
)
の
人也
(
ひとなり
)
。
其少
(
そのわか
)
き
時
(
とき
)
、
家
(
いへ
)
、千
金
(
きん
)
を
累
(
かさ
)
ねしが、
(六三)
游仕
(
いうし
)
遂
(
と
)
げず、
遂
(
つひ
)
に
其家
(
そのいへ
)
を
破
(
やぶ
)
る。
(六四)
郷黨
(
きやうたう
)
之
(
これ
)
を
笑
(
わら
)
ふ。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此時
(
このとき
)
家
(
いへ
)
の
戸
(
と
)
が
開
(
あ
)
いて、
大
(
おほ
)
きな
皿
(
さら
)
が
歩兵
(
ほへい
)
の
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
を
眞直
(
まつすぐ
)
に、それから
鼻
(
はな
)
の
尖
(
さき
)
を
掠
(
かす
)
つて、
背後
(
うしろ
)
にあつた一
本
(
ぽん
)
の
木
(
き
)
に
當
(
あた
)
つて
粉々
(
こな/″\
)
に
破
(
こわ
)
れました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
自分
(
じぶん
)
の
馬
(
うま
)
はのろくてとても
叶
(
かな
)
ひませんので、その
馬
(
うま
)
をほしく
思
(
おも
)
ひ、いろ/\
話
(
はなし
)
をして
馬
(
うま
)
を
取
(
と
)
りかへてもらひ、
喜
(
よろこ
)
んで
家
(
いへ
)
へかへりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
もともと
奴
(
やつこ
)
といふ名からして、大昔から
貶
(
いやし
)
められ、罵しられた卑稱で、あやつ、こやつ、やつ、やつこ、
家
(
いへ
)
の子、
家
(
や
)
ツ子だといふことだ。
凡愚姐御考
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
火事
(
かじ
)
の
時
(
とき
)
には
防火樹
(
ぼうかじゆ
)
として
非常
(
ひじよう
)
に
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
ち
家
(
いへ
)
も
燒
(
や
)
かずに
濟
(
す
)
み、
時
(
とき
)
には
人
(
ひと
)
の
命
(
いのち
)
すら
救
(
すく
)
はれることがあることも
忘
(
わす
)
れてはなりません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
勿論彼は
密送前
(
みつそうまへ
)
から本葬にかゝるまで十
日
(
か
)
の
余
(
よ
)
も、
嫂
(
あによめ
)
の弟に
当
(
あた
)
る人の
家
(
いへ
)
の二
階
(
かい
)
の
離
(
はな
)
れに
閉籠
(
とぢこも
)
つてゐて
叮重
(
ていちやう
)
にされゝばされるほど気が痛んだ。
閾
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
『
私
(
わたし
)
は
是非
(
ぜひ
)
怠惰屋
(
なまけや
)
になるのだ、
是非
(
ぜひ
)
なるのだ』と
言張
(
いひは
)
つて
聽
(
き
)
かない。
櫻
(
さくら
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
む
)
くどころか、
家
(
いへ
)
の
隅
(
すみ
)
の
方
(
はう
)
へすつこんで
了
(
しま
)
つて
茫然
(
ぼんやり
)
して居る。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
預
(
あづ
)
かつた
覚
(
おぼ
)
えはないと
云
(
い
)
ふのは
酷
(
ひど
)
い
奴
(
やつ
)
だ、
塩原
(
しほばら
)
の
家
(
いへ
)
へ草を
生
(
は
)
やさずに置くべきか、と
云
(
い
)
つて
吾妻橋
(
あづまばし
)
からドンブリと身を投げた。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あれは子ープルスの
家
(
いへ
)
の三
階
(
がい
)
から
見
(
み
)
へるエリノ
島
(
しま
)
にその
儘
(
まんま
)
です
事
(
こと
)
、
此方
(
こなた
)
のは
頭
(
あたま
)
の
禿
(
は
)
げた
老爺
(
おぢい
)
さんが
魚
(
さかな
)
を
釣
(
つ
)
つて
居
(
を
)
る
形
(
かたち
)
によく
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
ますねえ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
友
(
とも
)
と
二人
(
ふたり
)
でブラリと
家
(
いへ
)
を
出
(
で
)
た。
固
(
もと
)
より
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
かうといふ、
的
(
あて
)
もないのだが、
話
(
はなし
)
にも
厭
(
あ
)
きが
來
(
き
)
たので、所在なさに
散歩
(
さんぽ
)
と
出掛
(
でか
)
けたのであツた。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「お城と言はないのが見付けものさ、——いづれお
家
(
いへ
)
の重寶
友切丸
(
ともきりまる
)
かなんか紛失して、
易者
(
えきしや
)
の代りに俺のところへ來ると言つた寸法だらうよ」
銭形平次捕物控:204 美女罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いづれも「
家
(
いへ
)
」に生命を感じた
古
(
いにし
)
へびとの
面目
(
めんもく
)
を見るやうである。かう云ふ感情は我我の中にもとうの昔に死んでしまつた。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
毎年
(
まいねん
)
、
田
(
た
)
の
穫
(
と
)
り
入
(
い
)
れがすむと、やはり
家
(
いへ
)
を
作
(
つく
)
りかへ、
或
(
あるひ
)
は
屋根
(
やね
)
を
葺
(
ふ
)
き
替
(
か
)
へたりして、おなじく、
新室
(
にひむろ
)
のうたげを
行
(
おこな
)
ひました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
○さるほどに
妻
(
つま
)
は
家
(
いへ
)
にかへり
炉
(
ろ
)
に火を
焼
(
たき
)
たて、あたゝかなるものくはせんとさま/″\にしつらへ
待居
(
まちゐ
)
たりしに、時うつれども
皈
(
かへ
)
りきたらず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
否
(
いな
)
、一
代
(
だい
)
のうちでも、
家
(
いへ
)
に
死者
(
ししや
)
が
出來
(
でき
)
れば、その
家
(
いへ
)
は
汚
(
けが
)
れたものと
考
(
かんが
)
へ、
屍
(
しかばね
)
を
放棄
(
はうき
)
して、
別
(
べつ
)
に
新
(
あたら
)
しい
家
(
いへ
)
を
作
(
つく
)
つたのである。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
村の人達は、富江を
淡白
(
きさく
)
な、さばけた、面白い
女
(
ひと
)
として心置なく
待遇
(
あしら
)
つてゐる。殊にも小川の母——お柳にはお
贔負
(
きにいり
)
で、よく
其
(
その
)
家
(
いへ
)
にも出入する。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「わたくし、日本
詞
(
ことば
)
、よく、駄目です。——あなた、わたくし、
家
(
いへ
)
、來て下さい……」と、婦人は覺束ない詞で云つた。
ハルピンの一夜
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
二人
(
ふたり
)
の
少年
(
せうねん
)
が
泊
(
とま
)
つた
家
(
いへ
)
は、
隣村
(
りんそん
)
にも
名
(
な
)
だたる
豪家
(
がうか
)
であつた。
門
(
もん
)
のわきには
大
(
おほ
)
きな
柊
(
ひいらぎ
)
の
木
(
き
)
が、
青
(
あを
)
い
空
(
そら
)
にそヽりたつてゐた。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
そして
彼
(
かれ
)
と
彼女
(
かれ
)
とは、
子供
(
こども
)
を
抱
(
だ
)
いて
家
(
いへ
)
を
出
(
で
)
るのであつた。けれども、どこと
云
(
い
)
つてあてもないので、
二人
(
ふたり
)
はやはり
電車
(
でんしや
)
にのつて
銀座
(
ぎんざ
)
に
出
(
で
)
てしまつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
山
(
やま
)
を
切
(
き
)
り
崩
(
くづ
)
して、それに
引添
(
ひきそ
)
ふやうに
建
(
た
)
てられたこの
家
(
いへ
)
の二
階
(
かい
)
からは、
丁度
(
ちやうど
)
迫
(
せま
)
らぬ
程度
(
ていど
)
にその
斜面
(
しやめん
)
と
空
(
そら
)
の一
部
(
ぶ
)
とが、
仰臥
(
ぎやうぐわ
)
してゐる
私
(
わたし
)
の
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
つて
來
(
く
)
る。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
子に見せながら、この子をもう一人かうして出れば
後
(
あと
)
には心残りがない。
家
(
うち
)
へ帰りたい帰りたいと思つた
家
(
いへ
)
と云ふものは実はこんなものなのかと思つた。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
形容詞
(
けいやうし
)
=
世界主義
(
せかいしゆぎ
)
の。
宇宙的
(
うちうてき
)
。
非地方的
(
ひちはうてき
)
。四
海
(
かい
)
を
家
(
いへ
)
とする。一
所不住
(
しよふぢう
)
の。一
視同仁
(
しどうじん
)
の。
國家的觀念
(
こくかてきくわんねん
)
を
超脱
(
てうだつ
)
せる。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
そして
其
(
その
)
向ふに、同じつくりの二階屋がずらりと
幾軒
(
いくけん
)
も並んで、
其
(
そ
)
の裏を見せて
居
(
ゐ
)
る。二階屋の裏!
其処
(
そこ
)
には
蚊帳
(
かや
)
が釣つたまゝになつて
居
(
を
)
る
家
(
いへ
)
もあつた。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
斗滿川
(
とまむがは
)
は
余
(
よ
)
が
家
(
いへ
)
を
去
(
さ
)
る
半町餘
(
はんちやうよ
)
の
處
(
ところ
)
に
在
(
あ
)
り。
朝夕
(
あさゆふ
)
灌水
(
くわんすゐ
)
に
赴
(
おもむ
)
くに、
如何
(
いか
)
なる
嚴寒
(
げんかん
)
大雪
(
おほゆき
)
の
候
(
こう
)
と
雖
(
いへど
)
も、
浴衣
(
ゆかた
)
を
纒
(
まと
)
ひ、
草履
(
ざうり
)
を
穿
(
うが
)
つのみにて、
他
(
た
)
に
何等
(
なんら
)
の
防寒具
(
ばうかんぐ
)
を
用
(
もち
)
ゐず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
さうして
家
(
いへ
)
の
潰
(
つぶ
)
れ
方
(
かた
)
が
圖
(
ず
)
に
示
(
しめ
)
された
通
(
とほ
)
りであつたならば、
生徒中
(
せいとちゆう
)
に
一人
(
ひとり
)
の
負傷者
(
ふしようしや
)
も
出來
(
でき
)
ず、「しやがんだまゝ
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
よ」との
第二號令
(
だいにごうれい
)
で、
全員
(
ぜんいん
)
秩序
(
ちつじよ
)
を
亂
(
みだ
)
さず
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
父は午後の二時頃から自分を連れて平七の
家
(
いへ
)
へ行つた。村の南の外れの明神の森から、北の端の平七の家へ行くには、村の眞ん中を突き切らねばならなかつた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そこには
父
(
とう
)
さんのお
家
(
いへ
)
の
御先祖
(
ごせんぞ
)
さま
達
(
たち
)
も、
紅
(
あか
)
い
椿
(
つばき
)
の
花
(
はな
)
なぞの
咲
(
さ
)
くところで
靜
(
しづ
)
かに
眠
(
ねむ
)
つて
居
(
を
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
お母様も
家
(
いへ
)
が貧乏な
丈
(
だ
)
けにこれを聞くにつけてもお玉の美しいのがいぢらしくてなりませぬ。
金銀の衣裳
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
其頃
(
そのころ
)
私
(
わたし
)
は
山田
(
やまだ
)
の
家
(
うち
)
を出て
四番町
(
よんばんちやう
)
の
親戚
(
しんせき
)
に
寄寓
(
きぐう
)
して
居
(
ゐ
)
ましたから、
石橋
(
いしばし
)
と
計
(
はか
)
つて、
同益社
(
どうえきしや
)
の
真向
(
まむかう
)
に
一軒
(
いつけん
)
の
家
(
いへ
)
を
借
(
か
)
りて、
之
(
これ
)
に
我楽多文庫
(
がらくたぶんこ
)
発行所
(
はつかうしよ
)
硯友社
(
けんいうしや
)
なる
看板
(
かんばん
)
を上げたのでした
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ともしびの
明石
(
あかし
)
大門
(
おほと
)
に
入
(
い
)
らむ
日
(
ひ
)
や
榜
(
こ
)
ぎ
別
(
わか
)
れなむ
家
(
いへ
)
のあたり
見
(
み
)
ず 〔巻三・二五四〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
さては此
家
(
いへ
)
あるじこそは、土地に
匹儔
(
たぐひ
)
なき美人なりしなれ、疲れたる旅人二人に、
一杯
(
ひとつき
)
の
飮
(
のみもの
)
を惠み給はんやと云へば、いと易き程の御事なり、戸外に持ち出でてまゐらせん
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
生
(
い
)
ける
銃架
(
じうか
)
。おう
家
(
いへ
)
を
離
(
はな
)
れて
野
(
の
)
に
結
(
むす
)
ぶ
眠
(
ねむ
)
りの
裡
(
うち
)
に、
風
(
かぜ
)
は
故郷
(
こきやう
)
のたよりをお
前
(
まへ
)
に
伝
(
つた
)
へないのか
生ける銃架:――満洲駐屯軍兵卒に――
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
夜更けて帰つて来た某君の話に
由
(
よ
)
ると日本の公娼を抱へた
家
(
いへ
)
は二十戸以上もあると云ふ。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
旦那様
(
だんなさま
)
が鹿児島の戦争で
討死
(
うちじに
)
をなされた後は、
賃機
(
ちんはた
)
織つて一人の御子息を教育なされたのが、
愈々
(
いよ/\
)
学校卒業と云ふ時に肺結核で
御亡
(
おなく
)
なり、——大和君の
家
(
いへ
)
は
元
(
も
)
と越後の豪農です
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
ロミオ 二
度
(
ど
)
と
問
(
と
)
はれいでも
話
(
はな
)
しませう。
仇敵
(
かたき
)
の
家
(
いへ
)
で
酒宴
(
しゅえん
)
の
最中
(
さいちゅう
)
、だまし
撃
(
うち
)
に
予
(
わし
)
に
創
(
きず
)
を
負
(
お
)
はした
者
(
もの
)
があったを、
此方
(
こち
)
からも
手
(
て
)
を
負
(
お
)
はした。
二人
(
ふたり
)
の
受
(
う
)
けた
創
(
きず
)
は
貴僧
(
こなた
)
の
藥力
(
やくりき
)
を
借
(
か
)
れば
治
(
なほ
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
宿と云つても、
幾竈
(
いくかまど
)
もあるおほ
家
(
いへ
)
の入口の戸を、邪魔になる大鍵で開けて、三階か四階へ、
蝋
(
らふ
)
マッチを
擦
(
す
)
り
擦
(
す
)
り登つて行つて、やうやう
chambre
(
シヤンブル
)
garnie
(
ガルニイ
)
の前に来るのである。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
御覧
(
ごらん
)
よ、まだあの
小父
(
おぢ
)
さんが
居
(
ゐ
)
るよと
小守娘
(
こもりむすめ
)
の指を差し
候
(
そろ
)
によれば
其
(
その
)
時の
小生
(
せうせい
)
は
小父
(
おぢ
)
さんに
候
(
そろ
)
。
猶
(
なほ
)
こゝに
附記
(
ふき
)
すべき
要件
(
えうけん
)
有之
(
これあり
)
兄
(
あに
)
さんの帰りは必ずよその
家
(
いへ
)
に飲めもせぬ一抔の
熱燗
(
あつかん
)
を呼び
候
(
そろ
)
へども。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
わが
家
(
いへ
)
の
遠
(
とほ
)
つ
代
(
よ
)
にひとり美しき娘ありしといふ
雨夜
(
あまよ
)
夜ざくら
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
しみじみと酒を控へて涼しきはこの大き
家
(
いへ
)
の葦原の
映
(
はえ
)
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“家”を含む語句
此家
家内
家中
家人
大家
自家
家庭
主家
商家
実家
住家
家主
彼家
好事家
家族
何家
家屋
当家
我家
吾家
...