“放棄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうき25.8%
はうき19.4%
うつちや16.1%
うっちゃ12.9%
ほう12.9%
うっちゃッ3.2%
3.2%
ほか3.2%
ほつ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう、そう、まえからだれにも、人間にんげん平等びょうどう権利けんりはあったのさ。それを無智むち卑屈ひくつのため、みずか放棄ほうきして、権力けんりょくや、金銭きんせんまえに、奴隷どれいとなってきたのだ。
心の芽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かつ如此かくのごとき事をこゝろみし事なし、こゝろみてそのはなは馬鹿気ばかげきつたる事をみとめたれば全然ぜん/\之を放棄はうきせり、みちおこなことみちく事なり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
佐治に、発送の手伝ひをすると約束をして置いたのだがと、それが一番重大な気がかりでもあつたやうに、思ひ出すと放棄うつちやつては置けないやうな気になつた。
イボタの虫 (新字旧仮名) / 中戸川吉二(著)
「まア、真実ほんとに油断がならないね。大丈夫私は気を附けるが、お徳さんもられそうなものは少時ちょっとでも戸外そと放棄うっちゃって置かんようになさいよ」
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
かれはおつぎの意中いちうかいしてるので吸殼すひがらけつしてにつくところへはてないでこまかにんでそとついで他人たにん垣根かきねなかなどへ放棄ほうつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ああいう婦人おんなうちへ置いてどんな懸合かかりあいになろうも知れませぬ。「その事なら放棄うっちゃッときな、おれが方寸にある事だ。ちゃんと飲込んでるよ。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ただ普通の習慣に従って逢おうとすればすぐにでもあえるのであるが、女の方から進んで何とか言ってくるまではしばらく放棄っておこう。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「川の中へ放棄ほかし込んだ、……確に、新聞紙に包んだ可なり重量の有るものは、あれは何ですか。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
放棄ほつといてやれ、と聞えぬ振りして本を読んで居ると吉三郎が上つて来る。