“うつちや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打棄40.5%
打捨14.3%
打遣11.9%
放棄11.9%
放擲7.1%
打拾4.8%
打抛2.4%
抛棄2.4%
放任2.4%
放抛2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忙しい台所の手伝ひ人たちも、仕事を打棄(うつちや)らかして庭に走つて来た。誰も彼も、一目見ただけであつと感嘆の声をあげたまゝ、唾をのみこんだ。
菜の花月夜 (新字旧仮名) / 片岡鉄兵(著)
「成程(なるほど)。」と蘿月(らげつ)は頷付(うなづ)いて、「さういふ事なら打捨(うつちや)つても置けまい。もう何年になるかな、親爺(おやぢ)が死んでから………。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「僕ア知るものか、為れた方なんだもの。蔭口を利いたとか利かぬとか云ふ、言訳するにも為様(しやう)の無い馬鹿々々しい問題だから、僕は打遣(うつちや)つて置く事に決めた。」
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
二人は卓子の上に放棄(うつちや)らかしてあつた碁盤を引き寄せて、たわいの無い遊戯を始めた。恰度我々外勤の者は手が透いて、編輯机の上だけが急がしい締切時間間際だつた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
まあ、傍(はた)で見て居ても気の毒な位。「頼む」と言はれて見ると、私も放擲(うつちや)つては置かれませんから、手紙で寺内の坊さんを呼寄せました。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何だかこのまゝでは打拾(うつちや)つて置かれないやうな気持になつた。
あたしは何時もあなたのいやらしいところから、それをたすけるためにいろいろ苦心をして來たんですけれど、もうまるでそんな氣は打抛(うつちや)つて了ひました。ゆつくりご覽になつた方がいいわ。
末野女 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
彼(かれ)は又(また)恁(かゝ)る位置(ゐち)になつてからも、人(ひと)が自分(じぶん)を抛棄(うつちや)つては置(お)いて呉(く)れぬのが、却(かへ)つて迷惑(めいわく)で殘念(ざんねん)で有(あ)つた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
勘次(かんじ)は心(こゝろ)から漸(やうや)く其(そ)の瘡痍(きず)を勦(いたは)つた。彼(かれ)は平生(いつも)になくそれを放任(うつちや)つて置(お)けば生涯(しやうがい)の畸形(かたわ)に成(な)りはしないかといふ憂(うれひ)をすら懷(いだ)いた。さうして彼(かれ)は鬼怒川(きぬがは)を越(こ)えて醫者(いしや)の許(もと)に與吉(よきち)を連(つ)れて走(はし)つた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
、婦人科の医者にかけたりして、長く放抛(うつちや)らしておいて、今頃騒いだつて、私は責任はもてません、と言ふんです。私は余程ぶん殴つてしまはうかと思つたんですけれど、これから又ちよいちよい頼まなけあならないと思つたもんだから……。
和解 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)