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放棄
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うつちや
ふりがな文庫
“
放棄
(
うつちや
)” の例文
佐治に、発送の手伝ひをすると約束をして置いたのだがと、それが一番重大な気がかりでもあつたやうに、思ひ出すと
放棄
(
うつちや
)
つては置けないやうな気になつた。
イボタの虫
(新字旧仮名)
/
中戸川吉二
(著)
二人は卓子の上に
放棄
(
うつちや
)
らかしてあつた碁盤を引き寄せて、たわいの無い遊戯を始めた。恰度我々外勤の者は手が透いて、編輯机の上だけが急がしい締切時間間際だつた。
我等の一団と彼
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
すぐつた
藁
(
わら
)
も
繩
(
なは
)
も
別
(
べつ
)
に
取
(
と
)
つて
置
(
お
)
きながら
只
(
たゞ
)
忙
(
せは
)
しくて
放棄
(
うつちや
)
つて
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
わたくしは白井と木場とがまた
悪戯
(
いたづら
)
を初めたなと思ふと共に、このまゝ
放棄
(
うつちや
)
つて置いたら、今にどんな
大
(
だい
)
それた事をしでかすかも知れないと、いよ/\恐怖の念を深くするに至つたのである。
来訪者
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
かと云つて俺は俺の貴い霊魂をこれ以上に自ら侮蔑し傷け堕落させる事は出来ない、剰へ俺の肉体を血まみれに刺し貫いて俺自ら陋しい賤民の死体のやうに大道の真中に
放棄
(
うつちや
)
り放す訳にはゆかない。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
棄
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
“放”で始まる語句
放
放蕩
放埒
放擲
放火
放縦
放恣
放逐
放肆
放埓