“うちす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打棄29.2%
打捨20.8%
打据16.7%
打過16.7%
打遺4.2%
放任4.2%
放擲4.2%
汭渚4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼寐ひるね夜具やぐきながら墓地ぼちはう見下みおろすと、いつも落葉おちばうづもれたまゝ打棄うちすてゝあるふるびたはか今日けふ奇麗きれい掃除さうぢされて、はな線香せんかうそなへられてゐる。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
「ちょいと何が有名なのさ。して頂戴ちょうだいよ。」と君江はわざとらしく憤然ふんぜんと椅子を立って、先刻さっきから打捨うちすてて置いた自動車商会の矢田さんの方へと行ってしまった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
警吏長 棍棒組こんぼうぐみよ、戟組ほこぐみよ! て/\! 打据うちすゑいカピューレットを! モンタギューを打据うちすゑい!
なまじ所帶持しよたいもちだなぞとおもふからよくます。かの彌次郎やじらうめる……いかい——めしもまだはず、ぬまずを打過うちすぎてひもじきはら宿しゆくにつきけりと、もう——つつけ沼津ぬまづだ。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
されど、予は今、世の常の自慮や、心配こゝろづかひを一切打遺うちすてて、出来るだけ忠実に、明確に、予が見たる所を語らではみ難き一つの使命を有するを感ず。
予が見神の実験 (新字旧仮名) / 綱島梁川(著)
カピ長 まゝ、堪忍かんにんして、放任うちすてゝおきゃれ、立派りっぱ紳士しんしらしう立振舞たちふるまうてをるうへに、じつへば、日頃ひごろヹローナが、とくもあり行状ぎゃうじゃうもよい若者わかもの自慢じまんたねにしてゐるロミオぢゃ。
「しかし今日の戦国時代に、強兵策を放擲うちすてたなら、直ちに国土を失うでござろう」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
冬いまに居つく秋沙鴨あきさか波切の汭渚うちすの潟に数寄る見れば
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)