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うちす
ふりがな文庫
“
打捨
(
うちす
)” の例文
私事
(
わたくしこと
)
人々の手前も
有之候故
(
これありさふらふゆゑ
)
、
儀
(
しるし
)
ばかりに医者にも掛り候へども、もとより薬などは飲みも致さず、
皆
(
みな
)
打捨
(
うちす
)
て
申候
(
まをしさふらふ
)
。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「ちょいと何が有名なのさ。
止
(
よ
)
して
頂戴
(
ちょうだい
)
よ。」と君江はわざとらしく
憤然
(
ふんぜん
)
と椅子を立って、
先刻
(
さっき
)
から
打捨
(
うちす
)
てて置いた自動車商会の矢田さんの方へと行ってしまった。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
二連銃
(
にれんじう
)
の
銃身
(
じうしん
)
を
握
(
にぎ
)
つて
水兵
(
すいへい
)
を
顧見
(
かへりみ
)
ると、
水兵
(
すいへい
)
は
勢
(
いきほひ
)
鋭
(
するど
)
く五六
歩
(
ぽ
)
此方
(
こなた
)
へ
走
(
はし
)
り
近
(
ちか
)
づく、
此時
(
このとき
)
二發
(
にはつ
)
の
彈丸
(
だんぐわん
)
を
喰
(
くら
)
つた
猛狒
(
ゴリラ
)
は
吾等
(
われら
)
を
打捨
(
うちす
)
てゝ、
奔馬
(
ほんば
)
の
如
(
ごと
)
く
馳
(
は
)
せ
向
(
むか
)
ひ、
一聲
(
いつせい
)
叫
(
さけ
)
ぶよと
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
火を載せたまま灰も取らず
打捨
(
うちす
)
ておくようではとてもむずかしいお菓子は出来ません。肉のロースなんぞはお菓子より楽ですけれどもそれでも打捨ておくと火が弱くなっていけません。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
傍
(
そば
)
には
可愛
(
かはゆ
)
き
兒
(
ちご
)
の
寐姿
(
ねすがた
)
みゆ、
膝
(
ひざ
)
の
上
(
うへ
)
には
無情
(
むじやう
)
の
君
(
きみ
)
よ
我
(
わ
)
れを
打捨
(
うちす
)
て
給
(
たま
)
ふかと、
殿
(
との
)
の
御聲
(
おんこゑ
)
あり/\
聞
(
きこ
)
えて、
外面
(
そとも
)
には
良人
(
をつと
)
や
戻
(
もど
)
らん
更
(
ふ
)
けたる
月
(
つき
)
に
霜
(
しも
)
さむし、たとへば
我
(
わ
)
が
良人
(
をつと
)
今
(
いま
)
此處
(
こゝ
)
に
戻
(
もど
)
らせ
給
(
たま
)
ふとも
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
捨
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“打捨”で始まる語句
打捨置
打捨置難
打捨難