“憤然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふんぜん66.7%
むっ19.0%
むつ7.1%
やっき4.8%
やッき2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もつとも、あれでしどつちかが斷然だんぜんつよくでもなつたとしたら、おそらくすゝまぬ方は憤然ふんぜん町内をつてつたかも知れない。くは原、くは原!
僕はまたひげがさ、(水上みなかみさん)て呼ぶから、何だと思って二階からのぞくと、姉様ねえさん突伏つっぷして泣いてるし、髯は壇階子だんばしご下口おりぐち突立つったってて、憤然むっとした顔色かおつき
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『馬鹿なことを言ひ給へ。』と準教員はすこし憤然むつとする。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
憤然やっきとなって二日二晩も考えた末、又一策を案じ出して、今度は昼のお糸さんの手隙てすきの時に、何とか好加減いいかげんな口実を設けて酒を命じた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
我部屋へ戻りてから、始めて、後馳おくればせ憤然やッきとなッて「一生お嫁になんぞ行くもんか」と奮激した。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)