“後馳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おくれば71.4%
おくればせ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後馳おくればせに追続ける腰元の、一目見るより色を変えて、横様にしつかと抱く。其の膝に倒れかゝりつ、片手をひしと胸にあてて。
紫陽花 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さてかはつたやうあがつて、ひるになると、さむさがみて、市中しちう五萬軒ごまんげん後馳おくればせのぶんも、やゝ冬構ふゆがまへなしつる。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
我部屋へ戻りてから、始めて、後馳おくればせ憤然やッきとなッて「一生お嫁になんぞ行くもんか」と奮激した。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
すずしき眼よりあふるる処へ、後馳おくればせの伯爵悠々と参りたまい
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)