“憤々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぷんぷん31.8%
ふんぷん31.8%
ぷん/\18.2%
ぶつ/\4.5%
ぶり/\4.5%
ぷりぷり4.5%
むかむか4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
力松は憤々ぷんぷんとしております。日頃、軽口と男っ振りで、若い女にチヤホヤされる綾吉が、癪にさわってたまらなかったのでしょう。
たまり兼ねて起出した樣子、——火打鐵ひうちがねの音や、荒々しい足音にも、憤々ふんぷんたる怒りはよく判ります。プーンと匂ふ、硫黄附木いわうつけぎの匂ひ。
憤々ぷん/\として當り散らしてゐる蔀半四郎に訊ねるわけにも行かず、平次は其儘出雲屋を引揚げる外に工夫も無かつたのです。
ひどい亜米利加嫌ひで、亜米利加のものとさへ言へば、何一つい顔を見せなかつたが、その日も家々の窓からぶら下つた米国の国旗を見ると、すぐ顔を歪めた。そして憤々ぶつ/\してつれの女をふり向いた。
『大きにお世話だよ。』とお大は憤々ぶり/\して、『お氣毒きのどくさまだが、松公は此方こつちが見切をつけて縁を切つたんだよ。如彼あんなひよつとこの一人や二人、欲しけりや何時いつでも貴方あなたに上げますよ。』
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
顔を見合わしても「帰ッたか」ト云う者もなく、「叔母さんは」ト尋ねても返答をする者もないので、文三が憤々ぷりぷりしながらそのままにして行過ぎてしまうと、たちまうしろの方で
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
同志の間には、少しも聯絡れんらくがとれていない。何か、ちりぢりばらばらな惰気だきが感じられて、惣右衛門は憤々むかむかした。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)