憤々ぷん/\)” の例文
憤々ぷん/\として當り散らしてゐる蔀半四郎に訊ねるわけにも行かず、平次は其儘出雲屋を引揚げる外に工夫も無かつたのです。
先に立つた内儀おかみのお米を、梯子段の下から追ひ歸して、大野田仁左衞門がたつた一人、二階にやつて來ました。何んとなく、憤々ぷん/\とした足取りです。
う言ひきつて了ふと、臆病おくびやうらしい佐太郎もすつかり勇氣づいて、まだ憤々ぷん/\とした怒りの納まらぬ母親の袖にすがつて、子供のやうにねだるのでした。
佐吉は憤々ぷん/\として作松の物悲しい顏を指すのです。