“ふんぷん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紛々62.2%
芬々22.2%
憤々7.8%
忿々3.3%
忿憤1.1%
氛々1.1%
粉々1.1%
紛紛1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてその怪火の原因は放火と言い失火と称され、諸説紛々ふんぷんとして爾来じらい二十八年を過ぐる今日に至るまでなお帰一するところを知らぬ。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
さてこそ、ふたりの中間に、山吹色——というといささか高尚だが、佐渡の土を人間の欲念で固めた黄金が五十枚、銅臭芬々ふんぷんとして耳をそろえているわけ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
と、負けず嫌いに、つばをはきちらして、なお憤々ふんぷんと云いやまなかった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この時石畳を踏んで、鬼子母神の境内へ入って来たのは、安城郷太郎の忿々ふんぷんたる姿。
裸身の女仙 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
捕吏が馳け向った後でも、呂布はひとり忿憤ふんぷんとつぶやきながら待ちかまえていた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これ位ならまだいいとして、汗臭氛々ふんぷん用捨なく室内にみなぎるには、日光行きのハイカラ先生少なからず顔をしかめておったわい。
綿をひきちぎったような大雪が粉々ふんぷんと降って世界が真白になって見えた。
虎媛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
夕陽の中を蜻蛉とんぼが二つ三つ飛んでいた。石磴をあがり詰めると檜の紛紛ふんぷんする小社こやしろがあった。勘作はその前に往って頭をさげて拝んだ。
ある神主の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)