“ふんふん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
芬々50.0%
紛々25.0%
芬芬25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて傍近そばちかく寄りて、幾許いかばかり似たるとながむれば、打披うちひらけるはなびらりんとして玉をいたる如く、濃香芬々ふんふんほとばしり、葉色に露気ろき有りて緑鮮みどりあざやかに、さだめ今朝けさりけんとおぼしき花のいきほひなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いばらの実は又しきりに飛ぶ、記念かたみきぬは左右より、衣紋えもんがはら/\と寄つてはけ、ほぐれてはむすぼれ、あたかも糸の乱るゝやう、翼裂けて天女てんにょころも紛々ふんふんとして大空よりるばかり、其の胸のる時や
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
先生が俊爽しゆんさうの才、美人を写して化を奪ふや、太真たいしん閣前かくぜん牡丹ぼたん芬芬ふんふんの香を発し、先生が清超の思、神鬼を描いて妙に入るや、鄒湛すうたん宅外、楊柳に啾啾しうしうの声を生ずるはすでに天下の伝称する所
「鏡花全集」目録開口 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)