“記念”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたみ69.3%
きねん19.8%
しるし5.9%
カタミ2.0%
スウベニア1.0%
スーヴニール1.0%
モニウマン1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
張交はりまぜふすまには南湖なんこだの鵬斎ぼうさいの書だの、すべて亡くなった人の趣味をしのばせる記念かたみと見るべきものさえもとの通りり付けてあった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
歴史的れきしてきにいろ/\な記念きねんのあるこの春日野かすがので、自分じぶん若菜わかなんでゐると、むかしひとも、かうして若菜わかなんでゐたのだから、うっかりすると
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
欣々女史も鏡花会にはいって、仲間入りの記念しるしにと、帯地おびじとおなじにらせた裂地きれじでネクタイを造られた贈りものがあったのを、幹事の一人が嬉しがって
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
此源河節に対する疑問などは、私にとつて、此学者の記念カタミになつた。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
外国での記念スウベニアという他愛もないがらくたを熱愛する旅行者の大訪問群によって、一日に何十回の面接と談話とで、すっかり職業的に荒らされてしまっているに相違ないことは
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
なにか記念スーヴニールでもあるかと思って、その辺を探しまわったが、何も見あたらなかった。こうして立っていると、遠くのほうでかすかに海の鳴るような音を聞いた。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
中門ちゆうもん突当つきあたつて右に簡略な亜鉛葺とたんぶきの木造の小屋があつて、のぞくと中央に作り掛けた大きなさく像が据ゑられて居る。あとで聞けば倫敦ロンドンから依頼された画家ウイツスラアの記念モニウマンさうだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)