“うちすて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打捨50.0%
打棄50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殘念ざんねんに存じいかりの餘り打捨うちすてんと思ひつめたる事由迄ことがらまで委細ゐさいに申立たり又久兵衞は己れが惡巧わるだくみを押隱おしかく是非々々ぜひ/\百兩の云懸いひがかりを通して文右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
斯くて風月ふうげつならで訪ふ人もなき嵯峨野の奧に、世を隔てて安らけき朝夕あさゆふを樂しみしに、世に在りし時は弓矢のほまれ打捨うちすてて、狂ひじにに死なんまでこがれし横笛。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
押取觀念しろと云ながら片端かたはしよりばらり/\と打拂ひければ瞬間またゝくひまに八九人の雲助共殘らずたゝき倒され這々はう/\ていにて散々に逃行ける故半四郎は其儘打捨うちすてあしを早めて此所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うしなもとゐなるべきにより内濟ないさいにし給へと種々さま/″\ときすゝめると雖もお常は一かう承知せずかへつて長兵衞迄も散々さん/″\のゝしりける故長兵衞も今は是非ぜひなく打捨うちすてければつひに彌太郎の方より訴訟にこそ及びけれされば大岡殿是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つてう言い出したことのない弥吉を、児太郎は自身にひきあてて、悲しげに打棄うちすてるような調子でしりぞけた。
お小姓児太郎 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
河中へ投込候ものと相見え今以て行方相知れ不申候もうさずそろ又土蔵へ忍入りしやわたくし所持の衣類金銀ともことごとく盗取り逃去り候跡へ我等参合まいりあわせきよと申す下婢かひに相尋ね候処驚怖の余りおのれの部屋に匿れ潜みおり候えば賊の申候言葉ならびいずれへ逃去候しか不相分あいわからず申出候もうしいでそろしかるに一応家内取調申候処庭前ていぜん所々しょ/\に鮮血の点滴有之これあり殊に駒の緋絹縮ひぎぬちゞみ下〆帯したじめおびりゅうの単物ひとえもの血に染み居候まゝ打棄うちすて有之候間此段御訴申上候
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)