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内濟
加へ
内濟致すべしと
云置夫より又白子屋へ行き此事訴へられては
此方の
家名を
目掛けて
追來り
後ろより大
袈裟に切り付申候是に
因て嘉川家の者ども
散々に逃退き
漸く喧嘩も鎭り屋敷へ歸りし後此事
内濟にて
相濟たり然れ共私し儀首筋より
脊へ
掛けて
大疵あるに付其時より異名を
失ふ
基成べきにより
内濟にし給へと
種々に
説勸めると雖もお常は一
向承知せず
却つて長兵衞迄も
散々に
罵りける故長兵衞も今は
是非なく
打捨ければ
終に彌太郎の方より訴訟にこそ及びけれ
然ば大岡殿是を