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押隱
殘念に存じ
怒りの餘り
打捨んと思ひ
詰たる
事由迄委細に申立たり又久兵衞は己れが
惡巧みを
押隱し
是非々々百兩の
云懸りを通して文右衞門を
斷りしが父なる者の云るには今度
娘は江戸向の大家の
嫁に
望まれしが
病有ては相談も出來ねば
深く
押隱し
疾や
結納を
其方儀
悴惣内不屆の儀を
押隱し九郎兵衞を
後見人と名付我が家へ入れ
密通に及びし而已ならず同人と申合九助へ
無實の申
掛をなし亡なはんとせし段不屆至極に付
村拂申付る