“ほうき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホウキ
語句割合
58.2%
伯耆15.1%
抛棄8.8%
蜂起7.5%
2.9%
放棄2.1%
逢紀0.8%
宝器0.8%
芳紀0.8%
宝亀0.5%
彭玘0.3%
帚木0.3%
0.3%
掃木0.3%
放抛0.3%
放火0.3%
烽起0.3%
箒子0.3%
箒木0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
筒井自身はときどきほうきを持ったままふすまむかって、じっと、或る考えごとにとらわれ、はっとして仕事にかかることがたびたびだった。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
中国地方でも、伯耆ほうき印賀いんが村などは、氏神様が竹で目を突いて、一眼をお潰しなされたからといって、今でも決して竹は植えません。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
冬籠ふゆごもりをする人だけに、この広寒宮こうかんきゅうのながめが許されるのに、お気の毒なのは、せっかく、許された特権を抛棄ほうきして眠っている人たち。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
政権奪取を目的とするクーデターは、支配階級の上層部をやっつければ、それですむが、俺たちは大衆蜂起ほうきが必要である。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
栃木県のものとしては、益子ましこの焼物や、烏山からすやまの和紙や、鹿沼かぬまほうきをまず挙げねばなりません。それほど仕事は盛であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
もしもぼくが、そうした運命観にとらわれて、正しく生きるための努力を放棄ほうきするならば、ぼくは円周のどの一点にも行きつくことができないであろう。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
審配、逢紀ほうきのふたりを総大将に。田豊、荀諶じゅんじん許攸きょゆうを参軍の謀士に。また顔良がんりょう文醜ぶんしゅうの二雄を先鋒の両翼に。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どんなことでも、この宝器ほうきのまえに神盟しんめいしたことは、たがえないということが、代々武田家の鉄則であった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それまでたたずんだ娘のおもいは、これで通ったものであろう。可愛い唇のべにを解いて、莞爾にっこりして顔を上げた。身は、欄干に横づけに。と見ると芳紀ほうき二十三? 四。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蒲生がもう郡川守村鐘が嶽の竜王寺の縁起を引きたるに、宝亀ほうき八年の頃、この村に小野時兼なる美男あり、ある日一人の美女たちまち来り、夫婦たる事三年ののち女いわく、われは平木の沢の主なり
祝着しゅうちゃくです」と勅使も、讃嘆さんたんを惜しまなかったが——「ところで、三将軍の内、彭玘ほうき将軍ひとりがここにお見えでないが?」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じつは昨夜、あなたがここを出たあとで、入れ代りに、旧友の彭玘ほうき凌振りょうしん、また韓滔かんとうも、揃ッてここへやって来ました。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駅員だの学生だのが代る代る、隙間すきまから漏れて来る水を帚木ほうきで掃き出している。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「さうじゃないわよ。あのね、天の川の岸にね、おっかさんお話なすったわ、………〔」〕「それからほうき星がギーギーフーギーギーフーて云っ〔て〕来たねえ。」
銀河鉄道の夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
打つ掃木ほうき、それから掃木を焼く火、火を消す水、水を飲んで咽喉の渇くのを止める牝牛、牝牛をさす蠅、蠅をかつさらふ燕、その燕を捕へるわな、それから——
相手は彼女に所有財産の放抛ほうきを勧め決然二人が先んじて結婚して仕舞おうと提議した、墓地を出て淋しい街をよって行くと、そうら道具屋があっただろう
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
「それじゃあ、きみは、放火ほうきしてきたというのかい?」
あの大和やまと五条にも、生野いくのにも、筑波山つくばさんにも、あるいは長防二州にも、これまで各地に烽起ほうきしつつあった討幕運動は——実に、こんな熾仁親王たるひとしんのうを大総督にする東征軍の進発にまで大きく発展して来た。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
酒場の前を曲って遊園地の横手へ出ると、擦り切れた箒子ほうきを傍に立かけて、呆乎ぼんやり鉄柵に凭りかかっていた見すぼらしい様子をした老人が
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
わしなんぞも今はまだ、腰にあずさも張らぬものの、やがてはあの庭先で、箒木ほうきを取っている下僕しもべのように、ヨボヨボしてしまわねばならぬのじゃ
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
京屋の家族は、せがれの善太郎たった一人だけ。これは人間がだいぶ甘く、二十二にもなっているのに、禿ほうきほどの役にも立ちません。